インビザラインでマウスピースのケースは100均でも代用できる?ケースの選び方や管理方法も解説
インビザラインのマウスピース矯正は、マウスピースの装着時間が成功の大きな条件となっています。毎日少なくとも20時間以上装着することが前提で、在宅時だけでは不足するため、仕事や外出時なども可能な限り装着しておくことが求められます。
ただし、食事や口腔ケアを行うときは一時的に外す必要があります。また、マウスピースを装着したままではどうしても話しづらいため、仕事などで大事な人と会話する時にはもう少し長い時間外すことになります。そこで、マウスピースを外した際に安全に保管するためのケースが必要になります。
実はインビザラインのマウスピース矯正でしばしば耳にするのが「外してティッシュにくるんでいたら誤って捨ててしまった」「会社で歯磨きをしていて洗面台に置いたまま忘れてしまい見つからない」といった紛失トラブルなどです。
この記事では、インビザラインのマウスピースケースを適切に使うための情報について解説します。
この記事を読むことで、インビザラインのマウスピースケースの必要性や入手の仕方、管理方法などを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな疑問を解消!
- マウスピースケースの必要性
- マウスピースケースの選び方
- マウスピースケースの入手方法
- マウスピースケースの正しい管理方法
- マウスピースケースの紛失対策
インビザラインのマウスピースケースが必要な理由
インビザラインの矯正装置であるマウスピースは自分のタイミングで着脱を行いますが、特に食事や歯磨きの際に取り外すことは治療開始時から順守すべき項目として挙げられます。これは、マウスピースの破損防止や、虫歯や歯周病予防などの見地からも必要不可欠なことです。
ただ、忘れてはいけないのが装着していない時のマウスピースの取扱いです。
マウスピースは透明でとても軽いので、一度見失うと見つけるのが難しくなります。また、装着時間を確保するためには、外出時も可能な限り装着することが求められるため、いつどこで外しても破損や紛失などのトラブルが起こらないよう安全に保管することが重要です。
そこで、専用のマウスピースケースに保管することが強く推奨されます。
インビザラインのマウスピースケースを選ぶポイント
インビザラインのマウスピースケースには、いろいろな種類があります。素材やサイズ、デザインなど、選ぶポイントは人それぞれでしょう。
重要なのは、耐久性があり、マウスピースをしっかり保護してくれることです。マウスピースケースの素材には、プラスチックや金属、シリコンなどがあります。素材の特性上、重さや耐久性、価格など、さまざまなタイプがありますので、自分が何を優先するかがケース選びのポイントとなります。
公式サイトでは、デザイン性の高いケースも販売されているので、使い勝手だけでなく、見た目も重視したい、楽しく矯正ライフを過ごしたいという人にお勧めです。
インビザラインのマウスピースケースの入手方法
インビザラインのマウスピースは、どこで入手することができるのか具体的に紹介します。
治療開始時にもらえるケース
インビザラインのマウスピース矯正を開始するにあたって、ほとんどの歯科医院でマウスピースと一緒にマウスピースケースをもらえると思います。
この時もらえるのは大抵インビザライン専用のマウスピースケースで、医療用プラスチックで作られた信頼できるものです。デザインやカラーなどの選択はできないことが多いので、もらったマウスピースケースを使いながら必要に応じて新しいものを用意してもいいでしょう。
公式サイトで販売されているケース
インビザラインの公式サイトでは、アライナーケースの名称で多彩なデザインのマウスピースケースを取り扱っています。シンプルなものからバリエーション豊富なカラー、個性的なイラスト、見るたびに楽しくなるようなかわいいものまでさまざまです。
価格帯は2,400円(税込)~と少し高めですが、マウスピース用に特化された専用ケースなので品質が高く安心して使うことができます。デザイン性の高い目立つマウスピースケースなら、暗いバッグの中や出先で見つけやすいのもポイントです。
ケースは100均で代用できるのか
公式サイトで販売されているようなハイクオリティなケースにこだわらない人や、価格重視の人にお勧めなのが100均で手に入る商品です。
一般的には「入れ歯(義歯)保管ケース」として、衛生用品売り場などで販売されています。マウスピースと入れ歯(義歯)のサイズは同じくらいですので、代用としては十分使えるでしょう。
その他、食品用保存容器の小さいものでも代用は可能です。ただし、ジャストフィットサイズではなく振動でカタカタするかもしれませんので、ティッシュやガーゼなどで包んでクッション代わりにすることをお勧めします。もし外出先でマウスピースケースを忘れてしまったら、近くの100均で購入できる代用商品はとても便利です。
インビザラインのマウスピースケースの正しい管理方法
インビザラインのマウスピースケースは、適切に管理しなければトラブルの原因となることがあります。そこで、マウスピースケースの正しい管理方法について紹介していきます。
使用時の注意点
マウスピースケースは丁寧に隅々まで水洗いし、しっかり自然乾燥させることが大切です。
口腔内に装着した装置を保管するので、マウスピースに付着した汚れや細菌がケース内に残り、そこから細菌が繁殖して不潔になりやすいだけでなく、乾燥が不足するとカビが発生する原因にもなります。
メンテナンス方法
マウスピースケースのメンテナンスは、日常的に行う必要があります。
洗い方としては、隅々まできれいに水洗いするのが基本ですが、定期的に柔らかいスポンジやブラシなどを使って、丁寧に中性洗剤で洗うことをお勧めします。酸性やアルカリ性の洗剤、アルコール製剤は変質や劣化の原因となりますので使わないようにしましょう。また、硬い歯ブラシを使うと素材に傷がつき細菌が繁殖したり変色したりしやすくなりますので、柔らかいものを使うことが大切です。
洗った後は、風通しの良いところに置いて自然乾燥させます。直射日光や食器乾燥機などは変形の原因となりますので避けましょう。
除菌スプレーや抗菌シートなどがあれば、外出先で洗えない時などに便利です。
もし、接合部やロック部分に不具合が見つかったら早めに修理や交換をお勧めします。そのままにしておくと、予期せず蓋が開いてマウスピースを落としてしまうこともあります。長期間使用するとケースも徐々に劣化しますので、衛生面からも定期的に交換することを検討するとよいでしょう。ケースを変えることで気分が変わり、モチベーションが上がるかもしれません。
ケースが臭う!?その理由と対策
ときどきマウスピースケースの臭いが気になるという相談がありますが、その原因はマウスピースの臭いであることがほとんどです。マウスピースはプラスチック素材でできており、長時間口腔内に装着しているので臭いが移りやすく、その臭いがケースに付着してしまうためです。
マウスピースにしてもケースにしても、日常的なメンテナンス不足により細菌が繁殖して臭いの原因となることを知っておきましょう。
また、ケースの乾燥不足によって臭いが発生することもあります。マウスピースケースの中がいつも濡れた状態にあると、いわゆる生渇きのような状態で細菌が繁殖して臭いが発生します。
つまり臭いの対策としては、マウスピース及びマウスピースケースの両方に共通して丁寧な清掃と乾燥が必須であるといえます。
インビザラインのマウスピースケースの紛失対策
インビザライン矯正におけるマウスピースケースのトラブルに多いのが紛失です。そこで、紛失に関する基本的な対処法について説明します。
紛失防止対策
インビザラインは、20時間以上マウスピースを装着しておくことが基本なので、マウスピースケースは外出時にバッグなどに入れて持ち歩くことが多いものです。そこで紛失防止対策としては、まずどこにあってもケースが目立つよう工夫をすることです。例えば、カラーやデザインなど、目につきやすいものを選んだり、キーホルダーやカラビナなどをつけたりするのも効果的です。また、バッグのどこに入れておくのかを決めておくと、いざ使うときにすぐに取り出せるだけでなく、ケースがないことに気付きやすくなります。
自宅では、食事や歯磨き以外はできるだけ装着しておくのが望ましいため、マウスピースケースを使う機会は少ないかもしれません。ただ、急な来客などで外す必要があり、マウスピースを外してケースに保管するときは、部屋の中でも置く場所を決めておくことが大切です。
紛失に気付いた時の対策
もしマウスピースケースを紛失したことに気付いたら、早急に代わりのケースを確保することが必要です。そのため、日常的に予備のマウスピースケースを用意しておくことをお勧めします。
もし外出先などで予備を持ち合わせていない場合や、そもそもひとつしか持っていない場合には、100均の入れ歯ケースや小さいプラスチック容器などで一時的に代用しておき、早めに適切なケースを用意して保管するようにしましょう。
治療を受けている歯科医院に在庫を確認して購入をするか、オンラインストアで購入することもできます。デザインにこだわらなければ、歯科医院に在庫があることが多いようですが、オンライン購入になると即日対応は難しいこともありますので注意が必要です。
意外に多い外出時のケース忘れと注意点
外出先などでマウスピースケースをなくしたという話はしばしば耳にしますが、「外出先に持っていくのを忘れた!」というケースもあります。
マウスピースケースを忘れたからといって自宅に取りに戻ることも難しく、外したマウスピースを応急的にティッシュや紙ナプキンなど、ありあわせのもので包んでいて紛失などのトラブルにつながることもあります。
マウスピースを紛失すると、治療が停滞するだけでなく、後戻りや作り直しの費用が別途必要になるなど、その影響はとても大きいので、出かける時にはバッグの定位置にマウスピースケースがあるか確認することを習慣にすることをお勧めします。
【まとめ】インビザラインでマウスピースのケースは100均でも代用できる?ケースの選び方や管理方法も解説
インビザライン矯正でのマウスピースケースの管理方法や選び方などを解説しました。
この記事では、下記のようなことが理解できたのではないでしょうか。
ここがポイント!
- 自分のタイミングで着脱できるインビザラインでは、外した際のトラブル防止のためにケースに入れて保管することが強く推奨される
- インビザラインのマウスピースケースは、素材やサイズ、デザインなど多様な種類がり、優先したいポイントを重視して選択することができる
- インビザラインのマウスピースケースを入手する方法は以下の通り
・治療開始時:ほとんどの歯科医院で治療開始時に専用のケースをもらえる
・公式サイト:個性的な専用ケースを購入できるが2,400円(税込)~とやや高め
・100均:デザインや素材などにこだわらなければ代用可能 - インビザラインのマウスピースケースの正しい管理方法は以下の通り
・使用時の注意点:丁寧に水洗いし、自然乾燥させて細菌の繁殖を防止し、清潔を維持する
・メンテナンス方法:定期的に柔らかいスポンジやブラシを使い、中性洗剤で丁寧に洗い自然乾燥させ、日常的に点検を行いながら定期的に新しいものと交換することが推奨される
・臭いの理由と対策:マウスピースの汚れや細菌が原因である場合にはマウスピースも丁寧に清掃し、ケースの乾燥不足が原因の場合にはしっかり乾燥させることを心がける - インビザラインのマウスピースケースの紛失対策は以下の通り
・紛失防止対策:マウスピースケースが目立つような工夫をしたり、バッグの中や自宅でいつも置いておく場所を決めたりすることも有効
・紛失時の対策:予備のマウスピースケースを常に用意しておき、持ち合わせていない場合には100均などで調達して使用しながら、新たなケースの購入を早めに行う
・外出時のケース忘れの注意:マウスピースを紛失して治療の停滞や作り直しになる可能性が高まるため、バッグの定位置を決めておき、常に確認する習慣をつける
インビザライン矯正は、着脱できるという点で従来のワイヤー矯正と大きく異なります。
自分のタイミングで取り外せるということは大きなメリットですが、マウスピースの紛失や破損といった保管上のトラブルのリスクというデメリットもあります。このため、安全に治療を進めるために、マウスピースとマウスピースケースはワンセットと考えるべきでしょう。
インビザライン矯正のマウスピースケースは、かわいいものやカラフルなものなども販売されていて、いまやファッションの一部になりつつあるといえそうです。つらい治療のイメージだった歯科矯正が、より身近な存在となったことの裏付けかもしれません。
とはいえ、インビザライン矯正は歯並びを改善する治療です。したがって、マウスピースケースを使用してマウスピースを適切に管理することは、治療をトラブルなくスムーズに進めるために不可欠です。
南青山矯正歯科クリニックでは、マウスピースの不具合や調整だけでなく、マウスピースケースの紛失や破損などの相談にも丁寧に対応していますので、お気軽にご相談ください。