セラミックの歯が不自然に見える原因は?自然な仕上がりにするためのポイントも解説
せっかく高価なセラミック治療を受けても、仕上がった歯が周囲の歯と馴染まず、浮いて見えてしまったら残念ですよね。
「白すぎて違和感がある」「形が不自然で自分の歯に見えない」といった悩みは、セラミック治療において珍しいことではありません。
この記事では、セラミックの歯が不自然に見えてしまう具体的な原因と、天然歯のような自然な仕上がりにするための重要なポイントを詳しく解説します。
この記事を読むことで、セラミッククラウンの見た目を左右する要素や、納得のいく治療を受けるための歯科医院でのコミュニケーション方法を理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな疑問を解消!
- なぜセラミックの歯が周囲から浮いて見えてしまうのか?
- 自然な見た目にするためには、色や形以外に何に注意すればいいのか?
- セラミックの素材によって見た目にどんな差が出るのか?
- 歯科医師に自分の理想をうまく伝えるためのコツは?
目次
セラミッククラウンが不自然に見える理由
セラミックで治した歯の仕上がりが不自然に見える場合、クラウン自身や隣在歯の色調、クラウンの形態、歯周組織の状態など、さまざまな原因が疑われます。
クラウンの色調
天然歯の色調は、ただ白いだけではありません。
一面同じ白さではなく、同じ歯でもグラデーションがありますし、光沢感や透明感もあります。雲や雪のような白さでもありません。このように天然歯は複雑な色調を備えています。
セラミッククラウンでは、このような複雑な白さを再現しなければなりません。
天然歯が持つ複雑な白さを再現できなければ、不自然な仕上がりになってしまいます。
他の歯の色調
同じ人でも、歯が全て同じ色調をしているとは限りません。
他の歯の色調が一定でない場合、セラミッククラウンの色調をどの歯に合わせるのかが問題になります。基準とした歯の色調によっては、セラミッククラウンの色調が不自然に見えてしまうこともあります。
クラウンの形態
セラミッククラウンの色調が適していても、その形状が歯種に合わせて適切に再現されていないと、自然な仕上がりを得ることはできません。また、特に前歯部の場合、中切歯、側切歯、犬歯のサイズのバランスが取れているのはもちろん、歯の縦横比のバランスも重要な要素です。
セラミッククラウンの形態は、歯種にあった形状、縦横比を含めた大きさ、他の歯とのバランス、どれか一つが欠けても、不自然になってしまいます。
歯周組織の形態
セラミッククラウンの形態は、歯周組織の影響も受けます。
例えば、歯周病が進行し、歯肉退縮した歯の場合、その歯に装着するセラミッククラウンは、隣接歯の歯肉が正常であれば相対的に大きく見えてしまいます。特に前歯部は唇側の歯槽骨が薄いため、歯周病や外傷の影響を受けやすく、歯肉退縮が進みやすい傾向があります。
歯肉退縮とは逆に、歯肉が肥大した場合も仕上がりが不自然になりやすいです。
歯の排列
歯列不正の方の場合、歯軸の角度や排列位置、咬合関係から、セラミッククラウンの形態を一般的な歯に近似した自然なものにするのが難しいことがあります。
本人の主観
歯科医療従事者の視点では、存天然歯と比較してセラミッククラウンの色調や形態に違和感が感じられなかったとしても、治療を受けた方がそう感じられないということも起こり得ます。
セラミッククラウンを自然な仕上がりにするためのポイント
セラミッククラウンの仕上がりを自然で違和感のないものにするポイントは、色調や形態の再現、歯周病治療による歯周組織とのバランスの獲得、矯正治療などです。
色調の再現
天然歯の色調は、同じ歯でも場所によって白さに差があります。その白さも個人個人で異なりますし、同じ人でも歯の部位によって微妙な違いが認められます。
セラミッククラウンの色調を自然に仕上げるためには、残存している他の天然歯の色調を参考に、バランスの取れた白さ、透明感、光沢感などに調整することが不可欠です。このため、色調の参考材料となる隣接歯などの残存歯は、ステインを取り除き、歯本来の色合いを確認できるようにしておく必要があります。
形態の再現
セラミッククラウン自体の形態を歯種に適した形態や大きさにするのはもちろんですが、周囲の歯とのバランスや咬合関係も考慮した形態にしないと、自然な形にすることはできません。
歯周組織との調和
歯肉退縮や歯肉肥大など、セラミッククラウンの仕上がりに悪影響を与える可能性のある歯周病が認められる場合は、そのままでは自然な仕上がりを得ることはできません。
あらかじめ、歯周外科治療などにより、歯肉の形態を整えておくことも大切です。
矯正治療
歯列不正により、自然な形態に仕上げることが困難な場合は、矯正治療も選択肢に入ります。矯正治療で歯の位置や咬合関係を整えることで、自然な形態の再現を可能にします。
カウンセリング
セラミッククラウンにどのようなイメージをお持ちなのか、どのような理想を持っているのかなど、製作に着手する前にお聞きします。その上で残存歯の形態や色調、排列などを参考に、どのような形態や色調が適しているかを提案し、事前のイメージと現実のイメージのすり合わせを行います。
歯科医師との入念なコミュニケーションにより、納得していただける形態や色調に再現します。
セラミッククラウンの種類
自然に見えるセラミックの歯にするためには、素材の選択も重要になってきます。
現在、歯科治療で使われているセラミッククラウンは、メタルボンド、ジルコニアオールセラミッククラウン、e-maxの3種類です。
メタルボンド
現行のセラミッククラウンの中で最も歴史が長いのが、メタルボンドです。陶材焼付鋳造冠、セラモメタルという呼び方をすることもあります。
メタルボンドは、金属製の内面フレームにポーセレンというセラミックを取り付けたセラミッククラウンです。
製作方法
- ❶ワックス(ろう)で内面フレームを作る
- ❷ワックスの内面フレームを鋳型に入れ、溶かして金属を流し込み、金属内面フレームを作る
- ❸ポーセレンの粉末を盛り上げて歯の形にする
- ❹ポーセレンを焼き付けて固める
- ❺研磨
ジルコニア・オールセラミッククラウン
メタルボンドのように内面フレームを金属で作ると、セラミックの持つ光透過性が損なわれます。そこで、内面フレームも透明感のあるジルコニアというセラミックで作ったものが、ジルコニア・オールセラミッククラウンです。
メタルボンド以上に透明感や光沢感に優れ、より自然な仕上がりが得られます。
製作方法
- ❶歯を口腔内スキャナーで撮影、もしくは歯の石膏模型をスキャン
- ❷得られた歯のデータをコンピューターに入力し、セラミックの内面フレームを設計
- ❸ジルコニアのブロックを機械で削り出し、内面フレームを製作
- ❹ポーセレンを内面フレームに築成し、焼き上げる
- ❺研磨
最近では、内面フレームと外層に分かれない一体化したジルコニア・オールセラミッククラウンもあります。こちらは、内面フレームを作らず、ジルコニアのブロックを削り出してセラミッククラウンを作ります。
e-max(イーマックス)
e-maxは、二ケイ酸リチウムガラスというガラス系のセラミック材料で作られたセラミッククラウンです。
ガラス系のため、透明感に優れたセラミッククラウンで、内面フレームはなく、一体成形されています。
製作方法
- ❶歯を口腔内スキャナーで撮影、もしくは歯の石膏模型をデジタルスキャン
- ❷歯のデータをコンピューターに入力し、セラミッククラウンを設計
- ❸-1プレス法:ワックスブロックを機械で削り出し、ワックスのクラウンを作る
ワックスクラウンを鋳型に入れて溶かし、そこに二ケイ酸リチウムガラスのブロックを入れて圧接する。プレスが終わったら、取り出して磨く - ❸-2削り出し法:セラミックブロックを削り出し、セラミッククラウンを作る。色をつけて艶出し、研磨する
【まとめ】セラミックの歯が不自然に見える原因は?自然な仕上がりにするためのポイントも解説
セラミックの歯が不自然に見える原因と、それを防いで自然な美しさを手に入れるための解決策について詳しく解説しました。
この記事では、下記のようなことが理解できたのではないでしょうか。
ここがポイント!
- 不自然さの原因は、単なる「色」の問題だけでなく、光沢や透明感、歯の形状、さらには歯肉の状態や歯並びといった周囲とのバランスが大きく影響する
- 自然な仕上がりのためのポイントは、隣接する天然歯の色調を丁寧に再現することに加え、必要に応じて歯周病治療や矯正治療を行い、土台となる組織から整えることが大切
- 金属を使わないジルコニア・オールセラミックやe-maxは、光の透過性に優れ、より天然歯に近い質感を再現しやすくなる
- カウンセリングにて理想のイメージを歯科医師と共有し、事前のすり合わせを丁寧に行うことが、満足度の高い治療への近道
セラミック治療は、ただ歯を白くするだけではなく、お口全体の調和を整えるプロセスです。
治療を検討されている方は、今回のポイントを参考に、ぜひ歯科医師とじっくり相談して、あなたにとって理想的な笑顔を手に入れてください。
南青山矯正歯科クリニックでは、セラミック治療の実績が多い女性歯科医師が丁寧にカウンセリングを行い、できる限り患者様の要望を反映させた、より患者様の状態に合ったセラミック歯を作り上げていきます。
今入れている差し歯に違和感やご不満がある方は、ぜひ一度、当院へご相談ください。



