歯列矯正で横顔美人?理想のEラインについても解説
「歯列矯正して顔の感じが変わった」という話を聞いたり、実際に矯正を受けた人を見て「変わった」と感じたりすることもあると思います。また、正面の印象だけではなく、横顔の印象も変わったと感じる場合もあるでしょう。
せっかく歯列矯正するなら、正面だけでなく横顔も美人になったといわれたい方も多いでしょう。
では、歯列矯正で横顔の変化はどれくらい起きるのでしょうか。
この記事では、歯列矯正と横顔の関係、特に理想的な横顔のプロポーションとされる「Eライン」との関係性などを解説します。
この記事を読むことで、歯列矯正がEラインに与える影響などを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな疑問を解消!
- 歯列矯正で横顔が美しくなる理由
- Eラインの意味
- 歯列矯正でEラインが変わるパターン
- 歯列矯正でEラインが変わらないパターン
目次
歯列矯正で横顔も変わる
口元の印象は顔全体の見た目に強く影響します。
たとえばガタガタだった前歯がきれいに整った前歯になったり、出っ歯な感じだったのがすっきりしたりするとそれだけで美人になった印象を受けます。
歯列矯正で歯並びがきれいになると正面からの見た目が変わるのはイメージしやすいと思います。しかし、歯列矯正では正面の顔だけでなく、同時に横顔も変化しています。
歯並びを変えるということは、歯の位置や傾きを変えるということであり、特に歯によって内側から支えられて形ができている唇やその周りの肉は、歯並びによって形が変わると言えます。
たとえば歯列矯正で出っ歯を治すと、今まで前に突き出していた歯によって尖った唇の横顔になっていたのが自然な横顔になることがあります。
このように、歯列矯正は正面だけでなく横顔もきれいにしてくれる可能性があります。
理想的な横顔のプロポーション「Eライン」
人の顔には理想や美しいとされるプロポーションがあります。
横顔の口元にもEライン(エステティックライン)と呼ばれる理想的なプロポーションがあります。
Eラインとは、1954年に矯正医のロバート・ケリッツが提唱したとされるもので、横顔の鼻の頭と下顎の先端を結んだ線のことを言います。
骨格的な問題がない場合、日本人では上唇と下唇がこの線に触れるかわずかに後ろにあるのが美しいとされています。
Eラインは本来の意味では鼻とあごを結んだラインであり横顔の美しさの基準線のことですが、横顔のプロポーションの意味で使われることもあります。
歯列矯正で変わるEライン
それでは、実際に歯列矯正でEラインまわりの横顔はどのように変われるのか見ていきましょう。
まず、横顔のEラインに関わるパーツのうち歯列矯正で変えられるものは主に上下の唇の出方になります。
歯軸で変わる口唇の位置
歯の前後左右の傾きの方向のことを歯軸と呼びます。
歯列矯正では傾きすぎてしまったりバラバラの方向を向いてしまったりした歯軸を良い状態へ整えていきます。
たとえば、上の前歯が前に傾きすぎている場合はいわゆる出っ歯(上顎前突と呼びます)になっていることが多いですが、このとき横顔を見ると上唇がEラインからはみ出た状態になっています。
特に骨格的な問題がない場合、上顎前歯の歯軸(前後方向の傾き)を適正な範囲にすると上唇がEラインに触れるか少し内側にある審美的に理想的なプロポーションを得られる可能性があります。
また、前歯の歯軸が内側に倒れすぎている場合も同じく歯軸を適正な範囲に整えると、Eラインから離れすぎて凹んだ印象の横顔から自然な印象の横顔にできる可能性もあります。
歯列矯正では変えられないEライン
歯列矯正で美しい横顔のプロポーションを得られる場合を見てみましたが、歯列矯正では改善できない場合もあります。どのような場合かみていきます。
骨格性の原因による口唇の位置
人はそれぞれ骨の形が違います。
顎の骨も人により大きい小さいという差がありますし、同じ人の上顎と下顎でも相対的にどちらかが大きい小さいということもあります。
前述で紹介した例では、特に骨格的に問題がない場合、という条件がありました。
逆にいえば、骨格的な問題がある場合には歯列矯正だけでは改善しきれない可能性があるのです。
いわゆる出っ歯(上顎前突)や受け口(下顎前突)には骨格に問題はないが歯に問題がある場合、歯には問題がないが骨格に問題がある場合、歯と骨格両方に問題がある場合があります。
このうち骨格に問題がなく歯にのみ問題がある場合は、歯列矯正で出っ歯や受け口の十分な改善が期待でき、Eラインに沿ったきれいな横顔になれる可能性があります。また骨格に多少問題があっても、歯軸で補正できる場合には改善が期待できます。
一方、明らかに上顎と下顎のサイズが異なる場合には歯列矯正単独では上顎前突や下顎前突の改善ができず、顎矯正という手術を伴う矯正が必要になります。しかし、顎矯正後にはEラインの整った横顔になれる可能性があります。
鼻・オトガイの位置
Eラインは鼻の頭とオトガイを結んだ線であるため、歯の傾きや顎の骨のサイズが問題なかったとしても、鼻の高さやオトガイの発達具合でもプロポーションがいまひとつに見えてしまうこともあります。
この場合も歯列矯正で改善が得られるものではなく、いわゆる美容形成の範疇になってきます。
【まとめ】歯列矯正で横顔美人?理想のEラインについても解説
歯列矯正と横顔の関係、歯列矯正でEラインが変わる場合と変わらない場合などを解説しました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。
ここがポイント!
- 歯列矯正で歯の位置や傾きが変わると、唇や肉づきが変化して横顔も変わる
- Eラインは鼻と顎を結んだラインで、横顔の美しさの基準となるものだが、横顔のプロポーションの意味で使われることもある
- 歯列矯正で歯軸が変わると、上下の唇のでっぱり具合が変わるため、Eラインも変化する
- 上下の顎のサイズが違うなど骨格的な問題がある場合は、歯列矯正だけでEラインを改善するのは難しい
- 歯軸や顎の骨のサイズに問題がなくても、鼻の高さやオトガイの位置によっては理想のEラインが得られないことがある
前歯の歯並びが横顔に与える影響は大きく、ほんの少し変化させるだけで美しいプロポーションになれることもあります。
「正面だけではなく横顔も美しくなりたい」という方は、この機会に歯列矯正を検討してみてはいかがでしょうか。
南青山矯正歯科クリニックでは、歯列矯正の診察・相談を随時行っております。歯並びやEラインのことで気になる方は、当院の矯正専門の女性歯科医師による診察にてご相談ください。