ボトックス治療とは
ボトックスとは、ボツリヌス菌から抽出された、たんぱく質を使用した製剤です。毒性の強いボツリヌス菌から抽出される成分ですが、無毒化された成分を使用するため、安全に使用することができます。
現在ボトックスは、医科における美容医療分野では顔の表情じわやエラ張、わきがや多汗症の改善、歯科分野では歯ぎしりや食いしばりの改善に用いられています。
ボトックスを筋肉に注入して、一過性の筋肉麻痺を起こすことで、筋肉の可動域の制限を起こします。ボトックスの効果は、一過性のため効果の持続期間は6か月程度です。
ボトックスによるガミースマイルの治療法
笑うと上唇が挙上し、歯茎が3㎜以上見えて目立つ状態がガミースマイルです。
ガミースマイルには、骨格的なバランスや、歯、筋肉など様々な原因がありますが、中でも筋肉に原因を由来とするガミースマイルは、ボトックスによる治療が有効です。
上唇尾翼挙筋、上唇挙上筋という上唇の動きに関与する筋肉にボトックスを注入することで、上唇の可動域が制限され、歯茎が露出する範囲が小さくなります。自然な印象となるように、左右の小鼻に均等にボトックスを注入します。
ボトックスによるガミースマイル治療はこんな方におすすめ
- はじめてガミースマイル治療を行う方
- 歯や骨に影響がない治療をご希望の方
- 歯冠長延長術、セラミック矯正など歯を切削する治療の前にシミュレーションをしたい方
- 手術などの外科的な処置を行う前にシミュレーションしたい方
- 施術を行ったことを知人にバレたくない方
- 短時間の処置をご希望の方
- ダウンタイム(術後の腫れや痛み)がない治療をご希望の方
ボトックスによるガミースマイル治療のメリット
ボトックス注射は、歯を削る、切開するといった処置がないため、手軽に受けることができるガミースマイル治療です。
処置時間が短い
ボトックス注射によるガミースマイル治療は予約状況によりますが、診察当日に行うことも可能な短時間の処置です。施術はおよそ5〜10分程度で完了します。お仕事や学校の帰りに施術を受けることも可能です。
術後当日から日常生活が可能
ボトックス注射を行うことで、大きな日常生活への制限はありません。 当日はシャワー程度、激しい運動を避けるといった制限はありますが、お仕事や学校の調整などは概ね必要はありません。
ダウンタイムがほとんどない
ボトックス治療では、歯や骨を切削することがありません。そのため、腫れや強い痛みといった炎症が起こるリスクが低いため、ダウンタイム(施術後日常生活に戻るまでの時間)がほとんどありません。
治療前の状態に戻ることができる
ボトックス注射による効果は、個人差がありますが一時的なため約6か月程度で徐々に消失します。外科治療や、補綴治療(セラミッククラウン)と異なり、術前の状態に戻ることができます。
ボトックスによるガミースマイル治療のデメリット
ボトックスによるガミースマイル治療はメリットが多い治療方法ですが、いくつかのデメリットを理解の上で選択することが必要です。
健康保険の適応外
ガミースマイルは、審美的な問題はありますが、病気ではありません。そのため、治療は基本的に健康保険の適応外です。歯科医院によって価格が異なりますが、1回15,000円~30,000円が一般的です。
適応が限られる
ボトックス治療は、上唇挙筋の過剰発達が原因のガミースマイルに有効な治療方法です。歯が小さい、上顎骨の大きさや位置の異常など、上唇挙筋以外に原因がある場合には、治療効果が十分とは言えません。
治療効果が一時的
個人差がありますが、ボトックス注射は、注入後約2週間後から効果が出現し、約3か月~6か月で徐々に効果が薄れていきます。永久的な治療ではないため、状態を維持するためには定期的な治療が必要です。
治療直後の皮下出血
治療直後には、まれに数㎜の薄い皮下出血を生じることがあります。目立たない小さな皮下出血は、数日で消失するためご安心ください。
抗毒素耐性の発生
繰り返しの注入により、耐性(薬効が低下すること)ができて、同量を注入しても十分な効果が得られなくなることがあります。毒素に対する耐性ができることで、筋肉を麻痺させる作用が弱まるためです。
避妊の必要性
ガミースマイル治療に限らずボトックス注射を行う処置では、治療後の一定期間の妊娠を避ける必要があります。女性は治療後の月経が2サイクルを経るまで、男性は注入後3か月間の避妊が推奨されています。
ボトックスによるガミースマイルの適応範囲
ガミースマイルは、歯の大きさや、顎の大きさ・位置のバランス、歯肉の付着位置不良、筋肉の過剰発達など、様々な要因で発生します。
ボトックス注射による治療効果が見込めるガミースマイルは、筋肉の過剰発達が原因の症例です。ボトックスは、神経の信号伝達を阻害する作用を持つため、上唇挙筋、上唇尾翼筋に注入することで、筋肉を麻痺させて上唇の挙上を制限します。
歯が小さい、歯肉の付着位置の不良などを伴う、筋肉の過剰発達が原因のガミースマイル治療では、ボトックス注射のほかに、セラミック矯正を併用することで、治療効果が審美性を高めることができます。
ボトックスによるガミースマイル治療の流れ
ボトックスによるガミースマイル治療は、お忙しい方にも安心な来院1回の短時間で終了する治療方法です。
診察・相談は、30~60分と十分な時間をかけて、患者様のお悩みやご希望を伺います。ボトックス治療について経験が豊富な女性歯科医師が、治療方法をご提案いたします。予約状況によっては、診察当日の処置も可能です。
メイクをしている場合には、注入部位のメイクをオフして消毒します。
鼻翼の周囲に数か所、左右均等になるようにボトックスを注入してきます。術後の腫れや痛みがないかを確認し、処置は5〜10分程度で完了します。治療効果は、2~3週間程度で徐々に現れてきます。
ボトックスの効果は、個人差がありますが約半年で徐々に消失していきます。ボトックスによる治療は、反復して行うことができますので、ご希望に合わせて定期的な注射を行います。
- 女性の場合、注入部位はメイクを落としていただきます。
- 治療後はすぐにメイク・洗顔をしていただけます。
ボトックスによるガミースマイル治療の料金・費用
メニュー名 | 本数・回数・内容 | 価格 | モニター価格 |
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ニューロノックス | 1回全体 | 16,500円 | |
ボトックス | 1回全体 | 33,000円 | 22,000円 |
ボトックスによるガミースマイル治療のよくある質問
ボトックス治療の効果は2~3週間後から実感できますが、患者様が想定していた状態とは異なり、一時的に口元の動きが不自然になることがあります。
当院では、ボトックス注射の経験豊富な女性歯科医師が注入量を調整することで、効果を出しつつ不自然さが出づらい施術を行なっております。
ボトックス注射の薬剤は、ガミースマイルのほか、眼瞼痙攣、顔面痙攣といった医療行為に使用されています。ボツリヌス菌を無毒化しているため、安全に使用することができます。
当院では、実績のある安全性の高い薬剤を厳選して採用しています。
ボトックスの効果は、処置後2~3週間程度で発現します。ボトックスの効果は、個人差がありますが、3か月から半年で徐々に消退していきます。
ボトックス注射は、繰り返しの注入が可能です。効果を持続したい場合は、一定期間置きに反復して注入を行うのがおすすめです。
ボトックスによるガミースマイル治療のページをご覧の皆様へ
このページでは、笑った時に歯茎が見え過ぎるガミースマイル治療の一つであるボトックス治療についてご確認いただけます。
ボトックス治療は美容外科のイメージが強いかもしれませんが、歯科分野でも取り扱っています。そして、ガミースマイル治療は歯や骨、歯肉や唇など、歯科の最も得意とするところです。
無毒化したボツリヌストキシンを必要箇所に適切に注入することで、唇が過剰に上がりすぎるのを防ぐことが可能です。ボトックスは永久治療ではないため、単体で行うよりも、歯科治療と併用することでより効果を期待できます。
当院では正しいスマイルラインを研究している、審美歯科の経験が豊富な女性歯科医師が治療を担当しています。
ボトックスによるガミースマイル治療の治療を担当する歯科医師
ボトックスによるガミースマイル治療の治療概要
治療方法 | ボトックスによるガミースマイル治療 |
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治療説明 | ボトックスによるガミースマイル治療は、無毒化したボツリヌストキシン(タンパク質)を注射し、笑った時の歯茎が見えすぎる症状を抑制することを目的とした治療です。 |
治療費 | 16,500円〜33,000円 |
治療の副作用(リスク) |
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治療期間 | 1日 |
治療回数 | 1回 |
適応症例 | 上唇鼻翼挙筋に起因するガミースマイル |
ダウンタイム | 稀に腫れや内出血を起こすことがありますが、1週間程度で治ります。 |
カウンセリング当日の治療 | 当日治療が可能 |
入院の必要性 | なし |
術後の制限事項 |
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不適応の症例 |
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