ホワイトコート(歯のマニキュア)とは
歯のマニキュアと呼ばれることもあるホワイトコートは、歯の色を改善することに優れる治療方法です。
歯面に歯科用レジンをベースにしたペーストを塗布し、光照射により硬化させることで歯の表面をコーティングします。
対象となる歯は天然歯だけでなく、詰め物や被せ物を施した人工歯にも行うことができます。歯の着色や変色の他、金属色をマスキングすることで、差し歯を白く見せることにも効果的です。
歯を削らず、刺激の強い薬剤の塗布もないため、治療中、治療後を含めて痛みもありません。お悩みの歯の色を即日で改善することに適しているため、急なイベントに合わせて歯を色を白くしたい方におすすめの治療法です。
ホワイトコート(歯のマニキュア)はこんな方におすすめ
- 大切なイベント前で即日で歯の色を改善したい
- 神経が死んだ歯の変色を即日で改善したい
- 古い詰め物や被せ物の着色、変色、金属色を改善したい
- テトラサイクリン歯を改善したい
- 審美歯科治療の施術を受けられない(未成年、全身疾患など)
- ホワイトニングで求める歯の色にならなかった
- ホワイトニングができない(象牙露出、エナメル質形成不全、フッ素症など)
- 気になる歯だけを1本単位で白くしたい
ホワイトコート(歯のマニキュア)の特徴
ホワイトコートは、歯を削らずに専用の材料で歯をコーティングするため、他の審美歯科治療と比較して、安価にかつ短時間で治療を受けることが可能です。
処置時間は約1時間の即日終了
ホワイトコートの治療は、処置する歯と目指す色調を決定したら、歯面のクリーニングを行い、コーティング剤を塗布します。処置する本数によりますが、1時間前後の即日完了する治療です。
歯へのダメージが少ない
ホワイトコートはラミネートベニア治療やセラミッククラウン、ホワイトニング等の他の色調を改善する治療と比較して、侵襲のない治療です。歯を削る必要がなく、薬剤の歯質への刺激も少ないといえます。
補綴物を含めた色調の改善
薬剤を塗布し漂白するホワイトニングでは、補綴物の変色は改善できません。
しかし、ホワイトコートであれば天然歯だけでなく、詰め物や被せ物、特に金属色のある歯であっても、コーティング剤を硬化させることで色調を改善できます。
リペア可能
コーティング剤が3か月程度で剥離するため、ホワイトコートの効果は一時的です。1~3か月間隔でリペアすることや、硬い食べ物を避けるなど、食事にも気をつけることで効果を長持ちできます。
適応外の症例がある
咬み合わせが強い場合や歯ぎしりをする方は、コーティングが剥離しやすいため、ホワイトコートの治療が適していない方もいらっしゃいます。特に上下の歯が接触する縁や咬み合わさる面は剥離しやすく、咬み合わせにも影響しやすいため適応外です。
歯科医院と市販品のホワイトコートの違い
歯のマニキュアと称する商品が市販されています。2,000円程度と手ごろな価格であることや特別な道具も不要でご自身で簡単に塗布できたり、自分で剥がすことができるため、歯の色を手軽に改善する1つのツールとなっています。
しかし、慣れている方でも塗りムラや気泡が入ってしまうなど、仕上がりには限度があり、効果も長くて1~2週間程度です。
当院を含め歯科医院で提供しているホワイトコートは、市販品と比較すると高価な施術です。薬剤の塗布だけでなく、安全に行うために適応の確認や専門的なクリーニングを含み、処置が複数のステップを経て行われます。また、歯科医院で行ったホワイトコートは市販品と比較して、長持ちする反面、除去も歯科医院で行う必要があります。
ホワイトコート(歯のマニキュア)のメリット
即日で歯の色調を改善できるホワイトコートには、様々なメリットがあります。
歯を削らない
歯を切削していないため、ホワイトコートのコーティング剤を除去すれば、歯は元の状態に戻すことが可能です。歯を削る際の痛みの心配もなく、麻酔も不要の処置です。
処置は一度で即日完了
ホワイトコートの処置は、色決めやクリーニングを含め、処置完了まで約60分で完了します。大事なイベントを控えている方や、忙しく通院が困難な方に適した治療法です。
豊富な色調
当院では患者様のご希望に合わせた、豊富な色調のコーティング剤を揃えております。天然歯のほか、差し歯の色調を改善したい場合には、差し歯の色をマスキングするためにオペーク色が適しています。
日常に適した強度
歯面に薄く塗布し硬化させるコーティング剤は、食事や会話、歯磨きなど物理的な刺激を受けます。
当院で採用しているコーティング剤は、適した強度と弾性を持つ素材のため3か月ほどの期間を長持ちさせることが期待できます。
ホワイトコート(歯のマニキュア)のデメリット
手軽のリスクの低いホワイトコートにも、いくつかのデメリットがあります。それぞれのリスクについて、ご理解のうえで施術を受けることが大切です。
効果が一時的
歯の色調を改善する審美歯科治療には、ラミネートベニア治療やセラミッククラウンなどがありますが、ホワイトコートの効果は一時的です。約3か月で徐々に剥離し、元の歯の色が露出していきます。
コーティング剤の厚み
歯を削らずに土台となる歯の色をマスキングするため、コーティング剤を塗布した分、歯に厚みが出てしまいます。口腔内は敏感なため、処置直後は口唇に触れる厚みに違和感を生じることがありますが、次第に慣れていきます。
塗布面が限られる
コーティング剤は、歯を削らずに薄く歯面に塗布します。そのため、咬み合わせにより衝撃を受けやすい面には塗布することができません。
また、咬み合わせる面に塗布した場合、コーティング剤の厚みにより咬み合わせが処置前と変化してしまうリスクがあります。
ホワイトコートの適応
歯の着色・変色(嗜好品・加齢)
失活歯(神経が死んだ歯)
テトラサイクリン歯
ホワイトコートの治療の流れ
ホワイトコートの施術は、約60分の工程です。即日で効果を発揮でき、1回施術で完結するため、お急ぎの方におすすめの処置です。
ホワイトコートの施術が患者様に適応であるか、またラミネートベニア治療やセラミック治療との違いなど、担当する女性歯科医師が30~60分の時間をかけてご説明いたします。
患者様のお口の状態やご希望によっては、他の治療方法をご提案する場合もございます。
予約状況によっては、診察・相談当日に施術を行うことができます。
まず色合わせを行いますので、ご希望の色を複数あるシェードの中からお選びいただきます。塗布する色が決定しましたら、歯面を専用の器具で念入りに清掃します。
長持ちさせるためにしっかりと歯面を乾燥させて、接着剤を塗布し選択した色調のペーストを塗布します。その後、光照射を行いペーストを硬化させます。
より自然な印象になるように、厚みや形態を確認しながら微調整を行います。
天然歯は、エナメル質の透明感や艶がありますので、ホワイトコートの仕上げには艶を出すコーティングを塗布し、光硬化させます。
最後に仕上げ専用の研磨剤で磨き、おおよそ完成です。
当院では、施術後2週間程度でのご来院をお勧めしております。
コーティングが取れた部位がないか、咬み合わせで削れていないかなど、清掃状態を含めて確認します。理想の状態を長く維持するためには、1~3か月のメンテナンスによるリタッチが効果的です。
- 治歯ブラシ、歯磨き粉はいつも通りお好きなものをお使いいただき、しっかりブラッシングしましょう。
ホワイトコートの料金・費用
メニュー名 | 本数・回数・内容 | 価格 |
---|---|---|
ホワイトコート(歯のマニキュア) | 1歯 | 44,000円 |
リペア(部分修復) | 1歯 | 11,000円 |
コーティング除去 | 1歯 | 5,500円 |
- リペアとコーティング除去は当院での施術に限ります。
ホワイトコート(歯のマニキュア)のよくある質問
歯面をお好みの白さにコーティングするホワイトコートの薬剤は、歯の健康に悪影響を及ぼすことはありません。
使用する薬剤は、従来のう蝕治療で使用するプラスチックをベースとしたペーストを使用しています。為害性がなく、口腔内で安全であることが承認されている材料です。
施術後3日間は、着色の起こりやすい飲食物を避けることをお願いしております。具体的には、コーヒーや紅茶、赤ワイン、カレーといった色素の強いものやたばこです。
ホワイトコートのコーティングは、すぐに脱離しないようにコーティングしていますが、硬い食べ物はコーティングを傷つけてしまうため、長持ちさせるためには避けることをお勧めします。
歯磨きは、通常通りに行ってください。日数が経過し、ホワイトコートが一部剥がれや変色が起きた場合には、定期的なリペアをすることで、より自然に美しい色調を維持できます。
患者様のご希望の色調を満たせるように、当院ではあらゆる色調や明度のペーストをご用意しております。施術前にはホワイトコートを多く施術している女性歯科医師が、現在の患者様の歯の色合いや理想とする色調についてご提案いたします。
ホワイトコートは、歯面に薄く白いペーストを硬化させる施術方法です。そのため、毎日の食事や会話、歯磨きの物理的な刺激に伴い、剥がれてしまうため効果は一時的です。
繰り返し施術することが可能ですので、1~3か月の間隔でリペアすることで美しい色を維持することができます。長期の効果をご希望の患者様には、ラミネートベニア治療やセラミッククラウン治療をご提案しております。
ホワイトコートで使用する薬剤は、光硬化させていますので患者様ご自身で剥がすことはできません。無理に剥がそうとすると、歯面の最表面にあるエナメル質を傷つける可能性があり、今後ステインが付きやすくなることや知覚過敏が起こる可能性があります。
除去をご希望の場合には、有料での処置になりますが、必ず当院にて処置を受けていただくことをお願いしております。
ホワイトコートの施術では、歯の表面に薬剤を塗布し硬化していますので、歯を漂白するためのホワイトニングを行っても、併用することの効果がありません。
ホワイトニングの薬剤の効果を発揮するためには、ホワイトコートのコーティング剤を除去したうえで行うことをお勧めしております。
ホワイトコートのページをご覧の皆様へ
このページでは、歯を一切削らすに、歯の色を改善するホワイトコートについてご確認いただけます。ホワイトコートは歯科医師または歯科医師の指示のもと、歯科衛生士が行うことが認められた処置です。
当院では経験豊富な女性歯科医師と歯科衛生士が連携して、審査診断から、処置、アフターケアまで一貫して責任を持って担当します。直近に就職活動や結婚式を控えており、歯の色にコンプレックスがある、神経治療で歯が黒い、保険で入れた奥歯の銀歯がちらっと見えて気になる。でも歯を削ったり差し歯や被せ物などの、大掛かりな治療はしたくないという方におすすめです。
ホワイトコートの治療概要
治療方法 | ホワイトコート |
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治療説明 | ホワイトコートは、プラスチックと同じ材料であるホワイトコートを歯の表面に塗り、光で固め、一時的に歯を白くする歯のマニキュアです。 |
治療費 | 5,500円 |
治療の副作用(リスク) |
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治療期間 | 1日 |
治療回数 | 1回 |
適応症例 | 咬み合う部分を除く全ての歯の唇側の歯面の着色 |
ダウンタイム | なし |
カウンセリング当日の治療 | カウンセリングまで |
入院の必要性 | なし |
術後の制限事項 |
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不適応の症例 |
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