ラミネートベニアで失敗しないポイントと適応範囲

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ラミネートベニアは、前歯に審美的なお悩みをお持ちの方にお勧めの治療方法です。

通院回数も2、3回で済むため、忙しい方でも、前歯のお悩みを短期間で治療を行うことができます。また、治療中の痛みが少ないこともメリットの1つです。

このようにご説明すると、『ラミネートベニアはお手軽!?』と思い、治療に前向きになる方も多いかもしれません。しかし、ラミネートベニアは治療に適していない人もいらっしゃいます。

治療費や時間をかけても、失敗してしまったら後悔しか残りません。

今回はラミネートベニアで失敗しないポイントや治療の適応範囲についてご説明いたします。ラミネートベニアの治療をお考えの方に、参考にしていただければと思います。

ラミネートベニアの適応範囲

ラミネートベニアは、下記のような症例に適しています。

  • 歯間離開:前歯の間に隙間がある状態。
  • 矮小歯(わいしょうし):先天的に、歯の大きさが小さい。特に、側切歯に見られることが多い。
  • 歯冠破折:外傷によって切縁が破折している。
  • 着色、変色:ポリッシングやホワイトニングでは、きれいにならない重度の着色や、変色。
  • テトラサイクリン歯:抗生剤のテトラサイクリンを幼少期に摂取した場合の帯状の変色。

上記のような症例に対して、歯を一層削ってセラミック製のチップを合着するのが、ラミネートベニアです。自然な美しさや天然の透明感を再現することに優れています。

ラミネートベニアが向かない人

適応する症例については、先ほどご説明いたしました。では、反対に、どのような方にラミネートベニアによる治療方法が向いていないのでしょうか?

  1. 歯ぎしり
  2. 力仕事など食いしばりがある人
  3. 切端咬合(せったんこうごう)

切端咬合とは、上下の前歯が咬み合う際に、歯の切縁同士で当たる咬合のことです。

通常は、上顎の前歯の裏側(口蓋側)に、下顎の前歯の表側(唇側面)が当たるのが適切な咬合状態です。

ラミネートベニアの失敗例とは

具体的なラミネートベニアの失敗例についてご紹介いたします。

歯のシェード(色調)が臨在歯と合わない

臨在歯や対合歯に合わせて、セラミックの色調を決定することを、シェードテイキングといいます。

シェードテイキングの後に、全顎のホワイトニングを実施すると、トーンが明るくなり、技工物を製作するために決定したシェードと色が合わなくなり、やり直しが必要になることがあります。

1つのクリニックでラミネートベニアの治療と、ホワイトニングを行っている場合にはこのようなミスは起こることがありませんが、ホワイトニングは、他院やエステサロンで行っている場合には、ホワイトニングの施術を受けるタイミングについて相談することが大切です。

ラミネートベニアの破折

次に、想定される失敗とは、装着後に起こる可能性があるラミネートベニアの破折です。

特に、睡眠時の歯ぎしりや、お仕事やスポーツなどで食いしばりが強い場合には、過剰な圧力がラミネートベニアの切縁にかかり、補綴物が歪んで小さなチッピング(欠け)や、破折が起こる可能性があります。

切端咬合による咬耗

先ほど、上下の前歯が切縁で咬合する切端咬合についてはご説明いたしました。

上顎前歯部にラミネートベニアをセットしたと想定すると、切端咬合の場合には、下顎の前方滑走や側方運動の際にセラミックと下顎前歯が擦れて咬耗したような形態になることがあります。

また、十分な経験のある歯科医師が上下前歯の接触点を考慮して設計しないと、セラミックのチップが割れる、破折する、亀裂が入るといったリスクが高くなります。

実際に、ラミネートベニアが割れて取れた場合には、エナメル質を切削し、セメントで合着した歯面が露出してしまいます。また、わずかでも亀裂が入ると、初めのうちは気が付きませんが、コーヒーなど着色が起こりやすい飲食物によって、亀裂部分に褐線が入るため、経年的に亀裂が目立ちやすくなります。

支台歯となる歯の寿命

ラミネートベニアのデメリットは、歯の健康なエナメル質を削合することです。

エナメル質の範囲内、わずか1mm以下の厚みではありますが、結果として、象牙質までの距離が短くなるため、う蝕が神経まで達しやすくなります。同様に、知覚過敏の可能性も想定されます。

また、セラミックと歯質を合着しているセメント部分は、経年劣化により、セメントが流出し、ギャップができてしまう。このギャップ部分からう蝕になることを、2次カリエスといいます。2次カリエスは、う蝕が補綴物の下にできるため、見つけにくいのが特徴です。

ラミネートベニアを行っている歯に対して、う蝕治療を行う場合は、小さなう蝕であればレジン充填で対応することもできるが、場合によっては、クラウン(レジン前装冠、セラミッククラウン)など歯冠補綴が必要になる場合もあります。

また、切削するエナメル質の量は0.3~0.8㎜程度ではあるが、外傷などによって、歯を強打した場合には、ラミネートベニアの破折とともに、支台歯本体が破折する可能性は、健全歯に比べて高くなります。

これらのことから、ラミネートベニアを行うことで、土台となる歯自体には、2次カリエスや知覚過敏、破折といった歯の寿命に影響するリスクがあることを、十分に理解したうえで治療を行うことが大切です。

ラミネートベニアのもちはどれくらい?

実際に、ラミネートベニアをセットしたら、術後どれくらいの期間を安定して満足に使用することができるのでしょうか?

ラミネートベニアの治療で用いられるチップのような補綴物は、セラミックのため傷もつきにくく、安定した素材であるといえます。そのため、着色などは起こりにくいですが、歯と補綴物の境界には着色は起こりやすいです。特に、前歯に行うことが多いラミネートベニアであれば、喫煙によるヤニの着色は避けたいものです。

もちろん、経年変化による着色や変色が強い場合には、再製作も可能ですが、セラミックを除去する際の切削など健康な歯質への負担を考えると、何度もやり直すことは、理想的ではありません。着色が起こりやすい喫煙などの習慣は、治療前に除去することがお勧めです。

これまでのラミネートベニアの予後に関する報告としては、かなり前の報告にはなってしまいますが、ラミネートベニアを行った40症例202歯のうち、装着期間6か月~3年2か月の予後調査を行ったところ、以下の報告がありました。

  • 補綴物の適合性に問題がある症例はみられない。
  • 補綴物の色調は、全症例において、患者歯科医師ともに「良い」評価
  • 脱離や破折は全体の3%に起こり、再装着や再製作の必要あり

もちろん、この報告は1990年代の短期的な経過を報告したものであることから、セラミックやセメントの材質が向上した現在では、より長期にわたって予後良好に経過することが可能であると想定できます。

宮前守寛他. ”ポーセレンラミネートベニア補綴の短期予後”. 補綴誌. 1992年, J Jpn Prosthodont Soc, 36, p.504-509. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjps1957/36/3/36_3_504/_pdf/-char/ja, (参照 2020-11-9)

大切なのは、ラミネートベニア治療終了後にも、定期的にメインテナンスに通院することです。適合の確認や、クリーニングなどを行うことで予後を良好に保つことができます。

【まとめ】ラミネートベニアで失敗しないポイントと適応範囲

ラミネートベニアは、治療回数も少ないことから気軽に治療を受けやすいことは事実です。しかし、ラミネートベニアが向いていない人が治療を無理に行うと、支台歯となる歯への悪影響や、費用や時間をかけても予後が不良となる場合があります。

ラミネートベニア治療をお考えの方は、実績のある歯科医師にまずはカウンセリングを受けて、診断をしてもらうことが有効です。

治療後には、審美的な問題を解決し、長期にわたって予後良好に保つためにもメインテナンスを継続しましょう。

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