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インビザラインで奥歯のマウスピースがパカパカ浮く原因と対処法

インビザラインで奥歯のマウスピースがパカパカ浮く原因と対処法

インビザラインは、マウスピースを矯正装置として利用した矯正治療法です。
インビザラインのマウスピースは矯正力を適切に歯へ伝えるため、歯に隙間なく適合するように作られています。ところが、歯科医院から受け取ったマウスピースをつけてみると、奥歯が浮いているということがあります。
隙間がないように作られいるはずのマウスピースがパカパカと浮くと、不良品ではないのかと不安になるでしょうが、そのように作られているので心配には及びません。

この記事では、インビザラインのマウスピースが浮く原因や対処法を中心に解説します。
この記事を読むことで、インビザラインのマウスピースの一部が浮く原因やその場合の対処法が理解でき、下記のような疑問や悩みが解決します。

こんな疑問を解消!

  • インビザラインのマウスピースが浮く場合の許容範囲
  • 許容範囲以上に浮いた状態が引き起こす症状
  • マウスピースが浮く原因(発生箇所別)
  • マウスピースが浮いたときの対処法

インビザラインのマウスピースが浮いても問題がない範囲

実はマウスピースが歯から浮くことそのものは珍しいことではなく、インビザラインのマウスピースはさまざまな原因によって、歯から浮くことがあります。

マウスピースが浮く許容範囲

マウスピースが歯から少しでも浮くとダメなのかというと実はそうではなく、少しくらいなら問題ありません。
どれくらいまでならよいのかというと、おおむね1〜2㎜の範囲なら許容範囲とされています。

過剰に浮いた状態を放置した場合のリスク

もし、許容範囲を超えて浮いた状態で、インビザラインのマウスピースを使い続けるとどうなるのでしょうか。

治療計画への悪影響

マウスピースが過度に浮いていると、マウスピースの矯正力が歯に正しく伝わらない可能性が高まります。すると、歯が治療計画通りに移動しなくなるので、治療計画が遅れるなどの悪影響を及ぼす可能性が考えられます。

齲蝕や歯周病のリスク

マウスピースが過度に浮いているということは、歯とマウスピースの間に大きな間隙があるということです。
この隙間部分は唾液の洗浄作用や抗菌作用などがしづらいので、プラークの温床となれば齲蝕や歯周病の発症リスクが高まります。

口腔粘膜の潰瘍やびらん発症のリスク

歯から浮いたマウスピースの縁が舌や頬など口腔粘膜に接触すると、そこの粘膜を損傷し、潰瘍やびらんを発症させるリスクが生じます。

インビザラインのマウスピースが浮く原因

インビザラインのマウスピースが浮いてしまうのには、どのような原因があるのでしょうか。

タイミング

治療上のタイミングによってマウスピースが浮くことがあります。

治療開始直後

マウスピースは、歯を動かした直後の歯並びを想定して作られています。初めて歯に装着するマウスピースも同じです。
したがって、治療を始めた当初の数日間はマウスピースが少し歯から浮くのも不思議ではありません。

交換直後

インビザラインの矯正治療は、マウスピースを新しいものに順番に取り替えていくことで進んでいきます。
交換直前には歯が想定された位置に移動し終えているので、マウスピースはピッタリと適合しています。ところが、次のマウスピースはこれから歯を移動させるので、交換直前のマウスピースのように歯に適合しているわけではありません。
このためマウスピースの替えたての時期は、新しいマウスピースは歯から少し浮いた感じになります。

使い方

マウスピースの使い方に問題があることもあります。

チューイーを使っていない

チューイーは、弾力性のある円筒状の補助器具で、マウスピースを歯にしっかりと装着するために使います。
慣れてくるとチューイーを使わず、マウスピースを装着する方もいらっしゃいますが、チューイーを使わずにマウスピースを装着すると歯から浮いてしまう原因になります。

インビザラインのチューイーとは?その使い方と効果

マウスピースを噛んで装着する

インビザラインのマウスピースは、まず歯に合わせてから手で押さえて歯に装着します。
もし上下の歯で噛み合わせて入れると、マウスピースが歪んだり、破損したりすることもあり、歯に適合しない原因になります。

歯の形態や歯列不正の状態

歯の形態や歯列不正の種類も、マウスピースが浮く原因に関係しています。

歯の形による固定力の低下

インビザラインのマウスピースは、歯を把持することで固定するように作られています。ところが、歯の高さが低い場合、特に咬合力の加わる奥歯に起こりやすいのですが、マウスピースが歯を十分に把持できないことがあります。
歯を把持できない場合、マウスピースの固定力が低下し外れやすくなるため、マウスピースが浮く原因になります。

歯列不正の状態

歯列不正の種類は多いのですが、中でも上顎犬歯の低位唇側転位いわゆる八重歯は、マウスピースの前歯部が浮きやすい傾向がみられます。
上顎犬歯の低位唇側転位では、マウスピースが上顎犬歯とその周囲の前歯を把持が難しいことが多く、このためにマウスピースが浮きやすくなります。
このように歯列不正の状態によって、マウスピースが浮くこともあります。

マウスピースの形

マウスピースが浮く原因が、マウスピース自体にあることもあります。

マウスピースの製造不良

インビザラインのマウスピースは、コンピューターの設計に基づいて、自動的に工作機械によって製造されます。人の手で作るわけではないので、製造上の誤差はほとんど起こらず、一定の品質に仕上がっています。しかし、何らかの事情により不良品が出ないとも限りません。
マウスピースが不良品だった場合は歯にフィットしなため、マウスピースが浮いてしまいます。

マウスピースの変形

マウスピースを外しているときに踏んだり、荷物に挟まったりするなど、強い力がかかると変形することがあります。
マウスピースが変形すると、歯にフィットしなくなるので浮くことになります。

治療計画の遅れ

矯正治療が計画通りに進まないのも、マウスピースが浮く原因になります。

装着時間の不足

インビザラインのマウスピースは、1日20時間以上装着するように設計されています。
1日あたりの装着時間が不足していると、歯が治療計画通りに移動しません。歯の移動が不十分なまま、次のマウスピースに交換すると、想定された位置に歯がないのでマウスピースが歯から浮いてしまいます。

歯の移動が進まない

装着時間を守っていても、歯の移動が術前のシミュレーション通りに進まないことも稀にあります。
シミュレーション通りに治療が進まないと、予定された位置に歯が移動しないので、マウスピースが歯列に適合しない原因になり、マウスピースが歯から浮いてしまいます。

インビザラインのマウスピースが浮くときの対処法

インビザラインのマウスピースが浮いたときの対処法について解説します。

主治医に相談する

マウスピースが浮いた感じがするなら、まず主治医の歯科医師に相談しましょう。
どれくらい浮いているのか、その浮いた状態が許容範囲に収まっているのかどうかを確認するためです。

チューイーを使う

チューイーを正しく使うことも、マウスピースを歯にしっかりと装着するために重要です。
マウスピースを装着してから、チューイーを歯全体で噛みます。特に交換直後は浮きやすい時期なので、15分以上噛むようにしましょう。

様子をみる

マウスピースを新しくしてから2〜3日もすれば、浮いた感じが落ち着く方が大半です。
交換して間もない頃の浮いた感じなら、数日様子をみてみるのも一つの方法です。

装着時間を見直す

インビザラインのマウスピースの装着時間は、1日あたり20時間以上必要です。
マウスピースが浮く場合、実際にどれくらいの時間を装着できているのかを見直してみましょう。もし、装着時間が足りていないなら、歯の移動が計画通りに進んでいない可能性が考えられるからです。

インビザラインの装着時間を守れないとどうなる?装着時間が足りない時の対処法

1段階前のマウスピースに戻す

装着時間が短い、歯の動きが遅いなど、治療計画通りに歯が移動していないと考えられる場合は、1段階前のマウスピースに戻すのも対処法のひとつです。
前段階のマウスピースで予定されていた歯の位置まであらためて歯を移動させることで、次の段階のマウスピースが浮きにくくします。

治療計画の修正

インビザラインでは、歯の移動をコンピューターでシミュレーションして治療計画を立てますが、稀に歯の移動が治療計画通りに進まないことがあります。
マウスピースが浮く原因に治療計画通りに歯の移動が進んでいないことが当てはまるのなら、治療計画を修正してマウスピースを作り直した方がいいでしょう。

マウスピースの作り直し

マウスピース自体が不良品、もしくは変形してしまっている場合は、マウスピースを作り直すほかありません。

【まとめ】インビザラインで奥歯のマウスピースがパカパカ浮く原因と対処法

インビザラインで、奥歯のマウスピースが浮く原因と対処法について解説しました。
この記事では、下記のようなことがご理解いただけたのではないでしょうか。

ここがポイント!

  • インビザラインのマウスピースが1〜2㎜ほど浮くのは問題ない
  • 浮いたままでいると治療計画に加え、齲蝕や歯周病など、歯の健康に悪影響を及ぼす可能性がある
  • マウスピースは、治療開始時や交換直後は浮きやすい
  • マウスピースが浮く原因は、誤った使用法、歯や歯列不正の状態、マウスピースの形態などが関係している
  • マウスピースが浮くときは、まず主治医に相談しマウスピースの状態をチェックしてもらう、様子をみる、チューイーを正しく使うなど、原因に応じて適切な対処法を選ぶことが重要

透明で薄いマウスピースを使って矯正治療を行うインビザラインは、“目立ちにくい”“取り外せる”などの利点により、近年、注目を集めています。
インビザラインのマウスピースは、歯に隙間なく適合するように作られているのですが、使い始めは、奥歯とマウスピースの間があらかじめ少し浮くように作られています。
治療を始めたときや、替えたてのときなどに浮いた感じがするのは、そのように作られているからです。
インビザラインのマウスピースのフィット感などに不安や疑問のある方は、治療を行う歯科医院で事前に相談しておきましょう。

南青山矯正歯科クリニックのインビザライン矯正では、マウスピースの装着について事前に正しい付け方や外し方、管理方法などを指導させていただいております。
マウスピースの装着に関しては、診察時でもご相談いただけますので、インビザラインを検討中の方は、まずは診察・相談にお越しください。女性歯科医師が丁寧に対応させていただきます。

運営法人 医療法人社団 真善美会
医院名 南青山矯正歯科クリニック
理事長 白石 文
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診療科目 歯科・矯正歯科
主な診療内容 セラミック矯正インビザライン歯肉整形セラミック治療マウスピース矯正ガミースマイル治療など
治療費について 当院の治療は全て保険外診療です。
休診日 年中無休(年末年始除く)
診療時間 平日9:00〜20:00、土日祝9:00〜19:00
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