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インビザラインで痛い原因9つとその対処法を解説

インビザラインで痛い原因9つとその対処法を解説

インビザライン矯正は、ワイヤー矯正と比較して、痛みが少ない矯正治療です。しかし、痛みが全くないというわけではありません。
そんなことを聞くと、「やっぱり矯正をやめたい」と思ってしまう方もいるかもしれません。
しかし、治療を始めてから「こんなはずじゃなかった・・・」と思うよりも、矯正を始める前に、痛みとその対処法について知っておいたほうが良いでしょう。

このコラムでは、インビザライン矯正における痛みについて解説します。
この記事を読むことで、インビザライン矯正において、どのような時に痛みを感じるのか、痛みを感じた際にはどのような対処をすれば良いのかを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。

こんな疑問を解消!

  • インビザライン矯正では、どのような時に痛みを感じるの?
  • インビザライン矯正中に痛い時は、ひたすら我慢するしかないの?
  • 痛み止めは飲んではダメって本当?

インビザライン矯正で歯が痛い原因とは

矯正治療における「痛み」は、理由もなく常に襲ってくるものではありません。まずは、どのような時に、何が原因で痛みが生じるのかを理解しましょう。

初めてマウスピースを装着した時

初めてインビザラインのマウスピースを装着した際は、痛みに似た違和感を訴える方が多いようです。具体的には、しめつけられる感じ、圧迫感などです。
マウスピースの厚みは0.5㎜程度と非常に薄いのですが、それでも咬み合わせが高くなって、顎関節に痛みを感じる方もいます。このような痛みは、激痛というほどの痛みではないことが多いようです。そして、マウスピースに慣れてくることによって、この痛みは感じなくなる方がほとんどです。
この症状は、マウスピースに慣れていない時期に生じやすい現象です。初めて装着する際には気が紛れるように、テレビを観る、本を読むなど、他に集中できることと組み合わせることをおすすめします。

歯が動いている時

矯正で歯が動くメカニズムをみてみましょう。
通常、歯は歯根の部分が顎骨の中に植わっており、骨と歯は直接くっついているのではなく、歯根膜という線維で固定されています。
矯正治療では、歯を動かしたい方向に誘導するように、歯根に力を加えていきます。すると、歯の進行方向にあたる歯根膜は押しつぶされてギュっと縮まり、その歯根膜と繋がっている歯槽骨は、破骨細胞によって徐々に溶かされます。それによって、歯根が移動するスペースが出来るというわけです。
進行方向と反対側の歯根膜は、歯が移動することによってピーンと引っ張られます。
そして、その歯根膜と繋がっている歯槽骨は、骨芽細胞の働きによって新しい骨を作り、移動した歯根との間に大きなすき間が生じないようにしていきます。これによって、進行方向の骨は溶かされ歯が進むスペースが出来、歯が進んだ後に大きな骨のすき間が出来ないように骨が随時足されていくことを繰り返すことによって、少しずつ歯根が歯槽骨の中を移動していくのです。この歯槽骨を溶かしつつ前に進んでいく際に、どうしても炎症を伴うために、痛みを感じてしまうのです。また、歯根膜が圧迫・伸張する際にも、痛みを感じることがあります。
「私は全く痛みを感じないのですが・・・これは歯が動いていないということですか?」という質問がありますが、そういうわけではありません。歯が動く際の痛みは人それぞれです。強い痛みを感じたほうが、歯が早く動くというわけでもありません。また、痛みがないからといって、歯が動いていないというわけではありませんので、痛みがない方もご安心ください。

マウスピースを交換した直後

インビザラインでのマウスピースは、交換するごとに少しずつ形を変えて、歯を理想の位置に誘導していきます。
マウスピースを交換するということは、今ある歯の位置からまた少し、理想の歯並びの位置まで歯を移動させるということです。そのため、新しいマウスピースに交換すると新たな矯正力が加わり、それによって歯の移動が生じるので、特に最初の3日前後は痛みを生じやすくなります。その後は、痛みが徐々に治まる傾向にあります。

後戻りをした時・久し振りにマウスピースを装着する時

矯正治療中の歯は、元あった場所から力を加えて動かされているため、新しい場所でしっかり固定しておかないと、元の位置に戻ろうとします。これが、矯正治療の「後戻り」です。
1日の装着時間が短かったり、一定期間マウスピースを装着していなかったりすると、理想の位置に歯が移動しなくなるだけでなく、治療前の位置に戻っていってしまうのです。外している期間が長ければ長いほど、歯は後戻りしてしまいます。
いざマウスピースを装着しようとしても、想定している位置から歯がずれている分、マウスピースと現在の歯の位置とのズレが大きくなります。結果的に、想定外の大きな矯正力がかかるために、痛みが発生するのです。
対処法としては、1つ前のマウスピースを装着する方法もあります。ただ、その場合は必ず担当医に相談するようにしましょう。

マウスピースの着脱時

インビザラインでは、歯に正確な矯正力を伝えるため、歯の表面にアタッチメントという突起を付与します。そのため、マウスピースが浮き上がりにくくなるのですが、その分外しにくいこともあります。
マウスピースの形状やアタッチメントの位置は、一人一人異なりますので、自分に合ったマウスピースの着脱方法を歯科医院で教えてもらうようにしましょう。
コツとしては、奥の方から少しずつマウスピースを浮かせて、左右同時に外すようにします。マウスピースを浮かせるときは、上顎の場合は内側、下顎の場合は外側に爪やアライナーリムーバーを引っかけて、位置を変えながら少しずつ浮かせていくと効果的です。

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マウスピースが当たって痛い

マウスピースが当たって痛い場合、2つの原因が考えられます。
まず1つ目は、マウスピースの辺縁などに尖っている部分やバリがある場合です。
新しいマウスピースを装着した際に気づくことが多いでしょう。この場合は、歯科医院でマウスピースを研磨することにより改善します。自分でヤスリなどを使って削ることはおすすめしません。無理に力をかけると、マウスピースが変形して治療計画に支障をきたす恐れがありますので注意しましょう。
もう1つは、歯肉や粘膜などが腫れることで、マウスピースに当たっている場合です。
う蝕や歯肉炎が原因で歯肉が腫れると、膨らんだ箇所がマウスピースに当たる可能性があります。この場合は、歯肉の腫れを先に治療していく必要があります。その間は矯正治療を中断することになるので、治療期間に影響が出てきます。
歯肉が腫れたり、むし歯になったりしないよう、毎日のケアを怠らないよう心掛けましょう。

アタッチメントが当たって痛い

アタッチメントは歯の表面に設置しますが、普段はマウスピースで覆われているので、痛みを生じることはありません。しかし、食事などでマウスピースを外している時に、舌や頬粘膜と擦れて痛みを出すことも考えられます。アタッチメントの角を丸めるなどの処置が出来る場合もありますので、歯科医師と相談しましょう。
また、矯正用ワックスを使用するという方法もあります。矯正用のワックスは、粘土状の物質で、米粒大に丸めてアタッチメントを覆うように密着させることで、痛みを防ぐことができます。万が一、飲み込んでしまっても身体に害はありませんのでご安心ください。マウスピースを装着する際には、忘れず外すようにしましょう。矯正用ワックスは、歯科医院だけでなく、ネット通販でも購入することができます。

インビザラインのアタッチメントとは?その役割も解説

チューイーを使用すると痛い(チューイーを咬むと痛い)

チューイーとは、マウスピースをしっかりと装着するために用いる、シリコン製のチューブ型をした補助道具です。
新しいマウスピースと交換してから数日間は、装着時にマウスピースが浮き上がりやすいことがあります。そんな時、マウスピースを装着した後にチューイーを咬むことで、マウスピースを奥までしっかり装着することができます。
1日20分位、時間をかけて咬み込んでいくことをおすすめします。しかし、長時間使用し続けていると、歯に痛みを感じることがあります。新しいマウスピースが馴染んできたあとは、チューイーの使用は5分程度で充分です。
チューイーは、歯科医院だけでなくネット通販でも購入可能です。

インビザラインのチューイーとは?その使い方と効果

食べ物を噛むと痛い

矯正中は、歯の周囲で骨などの歯周組織が吸収・新生を繰り返しています。そのため、強い咬合力が加わると、痛みを感じることがあります。この痛みは、新しいマウスピースに変えた後に生じやすく、特に硬いものを咬んだ時などに感じやすい傾向にあります。
対策として、咬むと痛みがある時期は、柔らかい食べ物(やわらかめに茹でたうどん、おかゆなど)を選ぶ、小さく切って食べるなどの工夫をすると良いでしょう。

歯が痛い時の対処法

先ほどの項目でも対策をお伝えしましたが、ここでは全体的な対処法についてみていきましょう。

歯科医師に相談・確認する

痛みがある場合は、まずは担当の歯科医師に相談することをおすすめします。
痛みの原因を特定し、原因に合った対処法を選択していきましょう。例えば、マウスピースの辺縁を丸めるなど、処置によってその場で改善することもあります。
アタッチメントの痛みの場合のように、アタッチメントの調整をするか、歯科用ワックスを用いるといった複数の対策が考えられる場合もあります。状態に応じて、どの方法で対処するかなどを相談していきましょう。
う蝕や歯肉炎による痛みの場合は、その処置が必要になってきます。
「痛いからマウスピースを外す」「1つ前のマウスピースのまま過ごす」など、自己判断で行ってしまうと、治療計画に遅れが生じることや、治療方法の見直しが必要になってしまうこともあります。
まずは、歯科医師に相談してみるようにしましょう。

鎮痛剤を服用する

痛みが激しい、痛みが続くといった場合、痛み止め(鎮痛剤)を服用しても大丈夫です。歯科医院で処方される場合以外にも、薬局などで購入する鎮痛剤でも構いません。
しかし、治療方針や服用の仕方、頻度によっては鎮痛剤の種類が指定される場合もあります。イブプロフェン系の鎮痛剤(ロキソニンなど)は、歯の移動を阻害する可能性があります。市販の鎮痛剤にはイブプロフェン系のものが多いのですが、最近では、歯の移動を阻害しないアセトアミノフェン系の鎮痛剤(カロナールなど)も薬局で購入できるようになってきました。
鎮痛剤を常用するようでしたら、歯科医師に相談するようにしましょう。

装着時間の調整

初めてマウスピースを装着する際には、最初は短い時間の装着として、少しずつ装着時間を長くしつつ、慣れていくことも良いかと思います。しかし、インビザラインの装着時間は1日20~22時間です。この時間を基準に治療計画を立てています。痛みを感じるたびに、自己判断でマウスピースを外してしまったり、装着時間を短くしてしまったりを繰り返していると、治療の遅れだけではなく、後戻りによる治療計画の変更を余儀なくされる場合もあります。
装着時間は、出来るだけ守るようにしていきましょう。

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【まとめ】インビザラインで痛い原因9つとその対処法を解説

インビザライン矯正で痛みが出る原因とその対処法について解説しました。
このコラムでは、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。

ここがポイント!

  • インビザラインで痛みを感じるのは、歯が動く時、装置が当たる時、矯正移動中の歯に強い力が加わった時など
  • 痛みがある場合は原因に合わせた対処を行い、痛みを和らげることが可能
  • 鎮痛剤の服用は矯正中でも可能だが、薬の種類に指定がある場合もあるので、歯科医師に相談する

矯正治療に痛みは伴いやすく、常に一定ではありませんが、中でもインビザラインは、矯正治療の中でも痛みが少ない治療法です。新しいマウスピースに変更した直後は痛みを感じても、次第に和らいでいきます。
それでも、痛みを感じたらどうすれば良いのかといった対策を前もって知っておくことは、安心感にも繋がります。その変化を念頭に、矯正治療中の痛みと付き合っていくことが出来ると良いですね。

南青山矯正歯科クリニックでは、矯正治療中の痛みが出た際にも、歯科医師へ直接相談のできる無料メール相談を受け付けております。矯正中の痛みに関しては個人差があるため予測することは難しいですが、事前の診察でどのような対策があるのかなど歯科医師へご相談もいただけます。
インビザライン矯正の痛みが心配な方は、まずは診察・相談にお越しください。丁寧にご説明させていただきます。

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