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小児矯正の種類は?治療法と使われる装置や器具について解説

小児矯正の種類は?治療法と使われる装置や器具について解説

子どもの歯並びや噛み合わせが気になり、「いつから矯正を始めるべき?」「どんな治療法や装置があるの?」と不安や疑問を抱えている親御さんは多いのではないでしょうか。
子どものうちに行う小児矯正は、顎の成長を利用して、将来のきれいな歯並びのための「土台作り」をする大切な治療です。しかし、小児矯正には様々な治療法や装置があり、どれが自分の子どもに合っているのか分かりにくいですよね。

この記事では、小児矯正の種類や治療法、使われる具体的な装置・器具の特徴について詳しく解説します。
この記事を読むことで、小児矯正と大人の矯正の違いから、それぞれの治療法におけるメリット・デメリット、具体的な装置の仕組みまでを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。

こんな疑問を解消!

  • 小児矯正と大人の矯正では、目的や治療法にどんな違いがあるの?
  • 子どものうちに矯正治療を始めるメリットやデメリットは?
  • 小児矯正の治療法にはどのような種類があるの?
  • 自分で取り外せる装置と、固定式の装置では何が違うの?
  • 拡大床やマウスピース、顎外固定装置など、具体的な装置にはどんな特徴があるの?
  • 子どもの年齢や状態によって、使われる装置は変わるの?

小児矯正と大人の矯正の違い

歯並びや噛み合わせを改善する矯正治療は、年齢に関係なく受けることができますが、目的や治療法は異なります。
小児矯正は、永久歯が生え始める5~6歳くらいから生え揃う12歳くらいまでを1期治療、そこから顎の成長が終わるまでを2期治療とされ、大人の矯正は、それ以降の概ね18歳頃から年齢の上限なく受けることができます。ただし、年齢はあくまでも目安で、骨の状態や発達の程度、本人の特性などに合わせて、もっと低年齢から始めるケースもあります。
小児矯正と大人の矯正の根本的な違いは、小児矯正は歯並びの土台作りを目的としていて、大人の矯正は完成した歯並びや噛み合わせを調整して、理想に近づけることを目的としていることにあります。

小児矯正のメリット

小児矯正には、複数のメリットがあります。
小児矯正のメリットを正しく理解することは、子どもや親御さんのモチベーション維持にもつながります。

顎の成長を利用して効率よく進められる

小児期は顎の骨が成長途中で骨が柔らかいことからバランスやサイズを修正しやすく、将来的な外科治療などの大掛かりな治療を回避することにもつながります。

抜歯が不要になるケースが多い

顎の骨をコントロールして歯が並ぶスペースを確保しやすいため、スペース確保のための抜歯が不要になることも少なくありません。

痛みが少ない

矯正治療では、歯を動かす矯正力による痛みを感じることも少なくありませんが、小児矯正は、成長する力を利用して骨や歯を動かしていくことや、骨がまだ柔らかいことから、痛みによる負担は少ないことが多いです。

適切な習慣をつけることができる

お口周りのトレーニング(MFT)も併用するため、口腔機能を高め、口呼吸を鼻呼吸に改善することが期待できます。

将来的な虫歯や歯周病を予防できる

矯正治療をきっかけに、子どもが定期的に歯科受診することが当たり前になり、自然と口腔衛生の概念が身につきます。
また、歯並びが改善されることで虫歯や歯周病の予防ができるとともに、鼻呼吸に改善され、口腔機能が高まることで口腔の自浄作用も促進されます。

小児矯正のデメリット

もちろん小児矯正にはデメリットもあります。
例えば、治療にはお子様自身が治療に協力的であることが大切です。いくら親御さんが頑張っても、お子様が装置を使わなければ効果は期待できず、再治療になったり治療を諦めたりするケースもあります。
装置を使用している間は虫歯のリスクが高まるため、仕上げ磨きを普段より丁寧に行うことも必要となります。また、矯正治療は自費診療ですので、費用がどれくらいかかるのかも説明を受け、納得した上で受けることが大切です。

小児矯正の代表的な治療法

小児矯正で行われる治療は、装置のタイプによって「可撤式矯正装置」「固定式矯正装置」「顎外固定装置」の3つに分類されます。

可撤式矯正装置

可撤式とは取り外せるという意味で、可撤式矯正装置とは患者さんが自分で取り外しできる装置を指します。
可撤式は決められたルールを守って着脱ができるため、日常生活への負担が少ないというメリットがありますが、1日当たりの装着時間等のルールを守らなければ治療が計画通りに進まないため、患者さんと親御さんの協力が不可欠となります。

固定式矯正装置

固定式とは取り外しができないよう接着してある状態で、固定式矯正装置とは歯に直接接着された装置を指します。
歯を精密に動かしたい場合や、動きにくい歯を動かす場合などに用いられることが多い治療です。24時間常に矯正力がかかっているため、確実に歯を動かせるメリットがありますが、痛みを感じやすいことや歯磨きが難しく、虫歯のリスクが高まることなどのデメリットもあります。

顎外固定装置

顎外とは口の外側という意味で、顎外固定装置とは口の中ではなく外から顎の骨に力をかけて成長の方向をコントロールする装置をいいます。特に上顎前突や下顎前突など、顎の前後のアンバランスを調整するために使用され、顎の成長期である子どもを対象として行う治療に使われる装置です。

小児矯正の具体的な装置や器具とその特徴

3つの代表的な装置のタイプは、治療用の装置に複数の種類があり、異なる特徴をもっています。

可撤式矯正装置の種類

自身で着脱ができる可撤式矯正装置には、拡大床、バイオネーター、ムーシールド、リップバンパー、マウスピース矯正、プレオルソがあります。

拡大床

上下の歯の叢生の改善を目的に、顎骨の成長期に使用する装置です。
歯が並ぶ歯列弓(顎のアーチ)を矯正力によって外側に広げて、歯が適切に並ぶサイズに近づけていきます。装置はレジン製のプレートの中心に拡大ネジがついていて、ネジを少しずつ回すことでプレートが広がり、歯や骨を押して顎全体を外側に押し広げます。

バイオネーター

下顎のサイズや位置のアンバランスによる上顎前突(出っ歯)や過蓋咬合の改善を目的に、下顎の前方方向への自然な成長を促す装置です。
顎骨と口の周囲の筋肉のバランスを調整して、骨格をコントロールする治療を行います。

ムーシールド

下顎前突(受け口)を早い段階で改善するために、3歳頃から始められる既成のマウスピース型装置です。主に就寝中に装着して、舌や唇などの口腔周囲の筋肉のバランスを整えるとともに、正しい筋肉の使い方を身につけることを目的としています。

リップバンパー

主に下顎の歯並びを改善するために、下口唇から圧力が加わるのを抑える装置です。
左右の大臼歯に固定用のバンドを取り付け、取り外し式のチューブを下の前歯と下口唇の間に差し込んで使用します。

マウスピース矯正

主に二期治療に用いられるもので、代表的なものにインビザライン・ファーストがあります。透明で目立たないため、見た目を気にする年代のお子様も比較的抵抗が少なく治療を進めることができます。

プレオルソ

歯を動かすのではなく、歯並びに影響する口腔周辺の筋肉の動きのアンバランスを修正することを目的とする治療です。
ポリウレタン製で違和感の少ない既成のマウスピース型矯正装置で、口呼吸を鼻呼吸にすることも期待できます。

固定式矯正装置の種類

固定式矯正装置には、急速拡大装置、クワドヘリックス、リンガルアーチ、タングガード、ワイヤー(ブラケット)矯正があります。

急速拡大装置

上顎の歯列弓が小さいケースを対象に、歯が並ぶためのスペースを確保するために上顎骨の真ん中にある正中口蓋縫合(継ぎ目)を拡大する装置です。左右の奥歯に固定したワイヤー型の装置の真ん中にあるネジを回して、歯と骨に内側から圧力をかけ、骨を横方向に広げます。
上顎が広がると、鼻呼吸もしやすくなります。

クワドヘリックス

上顎の歯が並ぶために歯列弓を広げて、スペースを作る装置です。両方の奥歯に固定したバンドにバネ状の装置を着けたワイヤーを装着して、内側から圧力をかけて歯と顎骨を広げます。
舌の動きが制限されやすく、食べ物が引っ掛かりやすいので、食事や口腔ケアに注意が必要です。

リンガルアーチ

歯が今の位置から動かないよう、下の歯の舌側(裏側)をワイヤーで固定する治療です。左右の第一大臼歯にバンドを装着し、それを基点として舌側にワイヤーを固定します。
乳歯が早期に脱落した場合などで、永久歯が萌出するスペースを確保するために装着されます。

タングガード

舌の悪癖による歯列不正を防止するための治療です。特に舌突出癖は舌で前歯が押されて、出っ歯や開咬の原因となります。そこで、臼歯に装着したバンドを基点に、舌の動きを制限するためのワイヤー状の装置を装着します。
タングガードには可撤式のものもあります。

ワイヤー(ブラケット)矯正

従来から行われている一般的な矯正法で、歯の表面にブラケット(小さい矯正装置)を接着し、ワイヤーを通して力をかけて歯を動かします。
重度の歯列不正や複雑な治療、計算された理想的な歯並びにしたい人などに選択されることが多い治療法です。

顎外固定装置の種類

顎外固定装置には、上顎前方牽引装置、ヘッドギア、チンキャップがあります。

上顎前方牽引装置

反対咬合の傾向にある子どもに対して、上顎骨の成長を促すために早期に介入して改善するための装置です。額と下顎に当てた装置と、口腔内に装着したワイヤー(リンガルアーチ)に引っ掛けたゴムを連結させて、上顎骨を前方に引っ張ります。
主に就寝中に使用し、12時間以上の装着が必要とされています。

ヘッドギア

主に上顎前突の改善を目的として、上顎骨の成長を少し抑えて、後方へ移動する圧力をかけ、下顎骨の成長とのアンバランスを調整するための装置です。
頭にかぶるタイプや首の後ろに固定するタイプがあります。

チンキャップ

下顎前突(受け口)を改善するために、下顎骨の成長を抑えることを目的とした装置です。下顎の先端に装置のカップを固定し、頭にかぶったヘッドキャップとゴムで連結して、成長の向きや進み具合をコントロールします。

小児矯正で使われる装置は年齢や状態によって変わってくる

前述のように、小児矯正には様々な治療の種類や装置があり、子どもの状態に合わせて選択されます。そのため、子どもの年齢や歯並びだけでなく、骨の成長の程度などの精密な検査に基づいた最適な治療法を選択することが最も重要です。
また、子供矯正は、大人になってからの歯並びや口腔の状態に影響します。将来的に追加で治療が必要になっても、子供矯正で土台作りができていれば複雑な治療や外科処置を伴う治療などが不要になることも少なくありません。

【まとめ】小児矯正の種類は?治療法と使われる装置や器具について解説

小児矯正の種類や治療法、使われる具体的な装置・器具について詳しく解説しました。
この記事では、下記のようなことが理解できたのではないでしょうか。

ここがポイント!

  • 小児矯正は顎の成長を利用した「歯並びの土台作り」であり、完成した歯並びを調整する大人の矯正とは根本的な目的が異なる
  • 小児矯正のメリットには、将来的な抜歯リスクの軽減や大掛かりな外科治療の回避、痛みの少なさ、お口周りの適切な習慣づけ、虫歯・歯周病予防などがある
  • 小児矯正のデメリットとして、子ども本人の協力が不可欠であること、装置使用中の虫歯リスクの上昇、費用の問題などが挙げられる
  • 代表的な治療法は、自分で着脱できる「可撤式」、歯に直接接着する「固定式」、口の外から骨に力をかける「顎外固定装置」の3種類に分けられる
  • 可撤式には拡大床やムーシールド、固定式には急速拡大装置やワイヤー矯正、顎外固定装置にはヘッドギアなど、症状に応じた様々な装置が存在する
  • 最適な装置は子どもの年齢や歯並び、骨の成長度合いによって異なるため、精密な検査に基づいた治療法の選択が最も重要

小児矯正は、子どもの健やかな成長と将来の美しい歯並びのために非常に重要な役割を果たします。
治療法や装置は一人ひとりのお子様の状態によって最適なものが異なるため、将来的な負担を減らし、適切なタイミングを見逃さないためにも、まずは専門の歯科医院で状態をチェックしてもらうことが大切です。

南青山矯正歯科・審美歯科では、お子様の成長段階や歯並び、骨の状態に合わせた最適な矯正治療をご提案しております。
お子様の歯並びや噛み合わせで少しでも気になることがありましたら、ぜひお気軽に当院へご相談ください。

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