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オールセラミックの8つのメリットと5つのデメリット

オールセラミックの7つのメリットと4つのデメリット

白い詰め物(インレー)やかぶせ物(クラウン)の素材として、オールセラミックが優れていることは、すでにご存じの方が多いのではないでしょうか?

インレーやクラウンなど歯を修復する技工物を補綴物“ほてつぶつ”と呼びます。セラミックを使用した補綴物は、色彩や明度が自然の歯に近く作れるという審美的なメリットがあります。

特に、セラミックのみで作られるオールセラミックの場合、金属アレルギーの方にも使用できるといった予防的なメリットもあります。 では、反対に、デメリットにはどのようなものがあるでしょうか?

自由診療のため保険適用外であること、そのため保険診療内の補綴物に比べると高額である事は、すでに知っている方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、オールセラミックのメリットとデメリットについてご説明いたします。

目次

オールセラミックとはどんな素材?

オールセラミックとはどんな素材?

セラミックとは、ご家庭にあるお皿やカップなどの陶器に使われている素材です。

特に、オールセラミックのインレーやクラウンとは、セラミックのみで作られた補綴物(ほてつぶつ)のことです。「オールセラミックインレー」、「オールセラミッククラウン」と呼ばれています。

通常、インレーやクラウンの治療を行う場合、保険診療では使用できる素材が限定されています。

インレーの場合は、金銀パラジウム合金となります。

クラウンの場合は、基本的な枠組みは金銀パラジウム合金となりますが、臼歯部(奥歯)ではフルメタルクラウン、レジンブロックによるCAD/CAM冠、前歯部(前歯、犬歯)では、前装冠の場合は金銀パラジウム合金とレジンとなります。

  • 前装冠とは、金銀パラジウム合金のかぶせ物に、白いレジンを貼り付けたものです。

オールセラミックのメリットとデメリット

では、それぞれの素材によるメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?自由診療で使用できるオールセラミックと保険診療で使用される金銀パラジウム合金・レジンについてご説明いたします。

オールセラミックのメリット

オールセラミックは、色合いや透明度といった審美的なメリットの他に、身体に安全な素材であることもメリットの1つです。長期間唾液にさらされていても、成分が流出することがなく安定性の高い素材です。

同時に、強度もあることから、表面に傷がつきにくく、プラークの温床になることがありません。結果として口臭やう蝕(齲蝕)、歯周病のリスクが下がり、お口の健康に適した素材であるといえます。

部分矯正としても使用できます。飛び出た八重歯や神経の失活(失活歯)により色合いが黒ずんだ歯に対して、オールセラミッククラウンの施術を行うことも有効です。

  1. 色彩を隣在歯対合歯に近づけることができる
  2. 明度、透明度を付与できる
  3. 変色しない
  4. 金属アレルギーでも装着可能
  5. 体内でも安定した材質
  6. 表面に傷がつきにくく、汚れがつきにくい
  7. プラークコントロールが優秀
  8. 部分矯正や歯の色の改善にも使用できる

オールセラミックのデメリット

噛み合う歯が天然歯の場合、注意が必要です。噛み合う歯が義歯の場合には、特に削れてしまい噛み合わせの高さを保つことができなくなってしまうリスクがあります。そのため、基本的には対合歯の状態によって、セラミックによる治療は選択できないことがあります。

衝撃に弱いため、すぐに割れてしまうのでは? とご心配の方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、セットする際には噛み合わせに十分に調整を行うこと、夜間の歯ぎしりや噛み締めを行いやすい方には、ナイトガードなどを装着することで割れるリスクを下げることができます。

また、大臼歯のメタルクラウンの場合、金属の厚みを咬合面に1~1.5mm削る必要があります。オールセラミッククラウンの場合には、セラミックの厚みには2mmの形成量が目安となります。

神経のある生活歯の場合には、形成する際に痛みを感じるため、麻酔が必要となります。形成量が多く必要な場合には、抜髄といって神経を除去する前処置を行うことがあります。

  1. 保険診療に比べて高額
  2. 衝撃に弱い
  3. 硬度が高いため対合歯が摩耗する
  4. 形成量が多い
  5. 抜髄が必要なケースがある

オールセラミックの詳細はこちら

オールセラミックとの比較 −金銀パラジウム合金、レジンの優位性−

  1. 保険診療のため、オールセラミックに比べて安価
  2. それぞれの補綴物単体の価格。例)3割負担の場合

    • インレー:大臼歯 約6,000円×0.3=1,800円
    • クラウン:小臼歯 約8,000円×0.3=2,400円
    • クラウン:大臼歯 約9,000円×0.3=2,700円
  3. 多くの歯科医院で治療を受けることができる
  4. 保険診療の範囲内であることからもわかるように、基本的に全国どこの歯科医院でもうけることができる治療方法です。

  5. 形成量が少ない
  6. 神経を抜かないでもセットできる
  7. 先ほど、オールセラミッククラウンの場合には、形成量を確保するために抜髄処置が必要になることについてご説明いたしました。その反対に、金属を使用した場合には、形成量を多く必要としないため、神経のある生活歯にも処置をすることができます。

オールセラミックとの比較 −金銀パラジウム合金、レジンの劣位性−

  1. 金属のため、長期間使用すると金属イオンが流出する
  2. 歯肉が黒ずむ
  3. 長期間、唾液にさらされると、唾液のpH(ペーハー)の変化により、金属イオンが流出します。その結果、インレーの周囲歯質やクラウン縁下歯肉には、黒ずみが生じます。

  4. プラークが蓄積するので歯周病、う蝕、口臭のリスク
  5. 表面に傷がつきやすい
  6. 二次カリエス(二次虫歯)になりやすい
  7. 金属イオンが流出することにより、金属が劣化します。結果として、小さな粗造な傷ができることから、補綴物周囲には、プラークが蓄積しやすくなります。

    補綴物と歯質との境目が不適合になることでう蝕になることを、二次カリエスと呼びます。二次カリエスは、多くの場合、健康な生活歯に比べて痛みや不調を感じにくいため、自覚症状が出にくいといえます。そのため、う蝕の進行が進んでいることが多いのです。

    また、補綴物周囲にプラークが蓄積しやすくなることは、お口全体の健康状態に悪影響を与えます。

  8. ガルバニー電流が流れる
  9. ガルバニー電流をご存知でしょうか?金属のかぶせ物がある歯で、アルミホイルやスプーンをかんだ際に起こる微細な電流のことです。種類の異なる金属同士が触れ合うことで起こる電流ですが、口腔内は唾液により伝導性が高いため、わずかながらビリっとすることがあります。

  10. レジンの変色
  11. 前装冠やCAD/CAM冠で使用されるレジンは、セット当初は、色合いの再現性に優れている素材ですが、変色するという欠点があります。これは、レジン特有の耐吸水性の弱さによるものです。また、レジンは傷がつきやすいため、粗造な面から汚れが蓄積し色合いが黄ばむといったように、経年変化により、くすんだ色合いになってしまいます。

メタルフリー修復(銀歯交換)

【まとめ】オールセラミックの8つのメリットと5つのデメリット

インレーやクラウンの治療には、保険診療、自由診療の2種類があります。特に保険診療では、使用できる素材が限定されます。それぞれの素材のメリットやデメリットを理解し、選択することが大切です。

インレーとクラウンの違いとそれぞれの素材と適応について

自由診療で使用されるオールセラミックは、色合いや透明度といった審美的なメリットの他に、口腔内で安定し、プラークコントロールに優れていることから、お口の健康に適しています。ご自身のお口の状態にどのような素材が適合するか、まずは歯科医師に相談することをお勧めします。

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