セラミック矯正のメリットとデメリット
歯並びを美しく整えるために、矯正治療をしたいと考えたことがある人は多いことでしょう。
そして、矯正治療にはさまざまな方法がありますが、その中のひとつにセラミックの歯を使ったセラミック矯正があります。また、どの治療方法にもメリットとデメリットが少なからずあるものです。
この記事では、セラミック矯正について他の歯科矯正と比較しながら解説していきます。
この記事を読むことで、セラミック矯正をワイヤー矯正やマウスピース矯正と比較した場合のメリットとデメリットなどを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな疑問を解消!
- セラミック矯正とはどのような治療なのか
- セラミック矯正をワイヤー矯正やマウスピース矯正と比較した場合のメリット
- セラミック矯正をワイヤー矯正やマウスピース矯正と比較した場合のデメリット
- セラミック矯正が適しているケース
目次
セラミック矯正はどんな治療?
セラミック矯正は、他の矯正治療と違い歯自体を動かすのではなく、傾きや大きさなどに問題のある歯を削り、上からセラミックの人工歯をかぶせて歯並びを改善する治療です。
治療は以下の流れで進めます。
神経の処置が必要な場合は少し回数が増えますが、他の矯正治療と比較すると早く治療できることから、クイック矯正やスピード矯正とも呼ばれています。
その他の矯正方法として代表的なものに、ワイヤー矯正とマウスピース矯正があります。
ワイヤー矯正は、歯にブラケットという装置を付けて、ワイヤーを介して歯並びを整えていく方法です。マウスピース矯正は、透明なマウスピースを交換しながら矯正する方法です。
セラミック矯正のメリット
ワイヤー矯正やマウスピース矯正と比較したときのセラミック矯正のメリットについて解説します。
治療期間が短い
多くの矯正治療は、矯正力を用いて治療します。矯正力とは、歯を動かしたり、成長を誘導したりするための矯正装置が発する外的な力のことです。そのため、矯正治療は治療期間がかかります。
セラミック矯正は矯正力を用いた治療ではないため、治療期間が数か月~半年と短いです。
ワイヤー矯正だと通常2〜3年必要です。マウスピース矯正はワイヤー矯正より短期間で終わるケースが多いですが、1年程度はかかります。
矯正後の後戻りがない
ワイヤー矯正やマウスピース矯正は後戻りが起こるため、治療終了後も保定装置の装着が必要です。セラミック矯正は後戻りがないため、保定期間もありません。
虫歯があっても矯正治療を開始できる
基本的に大きな虫歯がある場合は、矯正開始前に治療しておかなければなりません。しかし、セラミック矯正は歯を削るため、虫歯治療と同時に行うことが可能です。
矯正治療中の歯の痛みや違和感がない
セラミック矯正は矯正力を与えることによって起こる持続的な歯の痛みは出ません。
しかし、歯を削ったり、場合によっては神経の処置が必要になったりするので、そのときに痛みが出ることがあります。
また、セラミック矯正は装置を装着しないため、装置による違和感はありません。ワイヤー矯正の装置は取り外しできず、違和感が強く出ることがあります。マウスピース矯正は、取り外し可能なので違和感は出にくいですが、長時間装着してないと矯正力が発揮されません。
歯の色や形が選べる
セラミック矯正では、セラミックの色や形を自由に選択できます。ワイヤー矯正やマウスピース矯正は天然歯での治療なので、歯の色や形は改善できません。
矯正治療中の審美性の低下を防げる
セラミック矯正は装置を装着しないため、治療中だということが他人から見て分かりにくいです。
ワイヤー矯正では装置による審美性の低下に加え、抜歯を行うことも多いため、治療期間中一時的にすきっ歯のような状態になります。
費用が抑えられる
セラミック矯正の費用は治療する本数で変わってきますが、1本10万円程度が相場で、他の矯正治療と比較すると安価で行えることが多いです。
他の矯正治療は装置料で数十万〜100万円くらいかかります。さらに毎月処置料が発生することも多いです。
矯正治療は自費診療なので、歯科医院によって料金や支払いシステムが異なります。また、選択した装置の種類によっても料金は変わります。費用は各歯科医院のホームページなどに記載されていますので、よく確認してください。
セラミック矯正のデメリット
ワイヤー矯正やマウスピース矯正と比較したときのセラミック矯正のデメリットについて解説します。
健康な歯を削らなければならない
歯を削ることがセラミック矯正最大のデメリットです。症例によっては、神経の処置が必要になります。神経を取ると歯がもろくなってしまうので、将来的な歯の破折などのリスクがあります。
セラミックが欠けることがある
セラミックは衝撃により欠けることがあります。その場合は作り直しが必要になり、費用がかかります。
虫歯・歯周病のリスク
被せ物を装着して時間が経過すると、被せ物や口腔内の状態は変化します。歯や歯茎と被せ物の間に隙間ができ、汚れが蓄積すると、二次カリエス(二次虫歯)や歯周病のリスクが高まります。
セラミックは保険診療で扱われる材料と比べ、汚れが付着しにくいなどの特徴があり、二次カリエスや歯周病のリスクの低い材料といわれていますが、必ず定期的に歯科医院でリコールを受けて予防に努める必要があります。
症例によっては歯科医師の熟練した技術が必要
セラミック矯正は歯自体を動かす治療でないため、重度の歯列不正になると、歯科医師の高度な咬合の知識や技術が必要になります。全顎的な治療が必要な場合は、セラミック矯正の経験豊富な歯科医師を選ぶようにしましょう。
こんな人はセラミック矯正のメリットが大きい
セラミック矯正は特に以下のような方に適した歯科矯正です。
虫歯治療が必要またはもともと被せ物が入っている
現在、虫歯がある人は歯を削る治療が必要になります。被せ物が入っている人もすでに歯を削っています。このような人は健康な歯を削らないためセラミック矯正がおすすめです。
治療中の審美性の低下を避けたい
セラミック矯正は治療期間が短く装置も装着しないため、人に見られる職業など治療中も審美性を重要視する人に適しています。
【まとめ】セラミック矯正はメリットだけでなくデメリットも理解して治療を受ける
セラミック矯正のメリットとデメリットや、セラミック矯正が適しているケースなどを解説しました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。
ここがポイント!
- セラミック矯正は、歯を削ってセラミックの人工歯を被せ、歯並びを改善する治療
- セラミック矯正は他の歯科矯正と比べ、治療期間が短い、後戻りがない、虫歯治療と同時に行える、歯の痛みや違和感がない、歯の色や形が選べる、治療中も審美性が低下しない、費用が抑えられるなどのメリットがある
- セラミック矯正のデメリットは、歯を削ること
- 治療後にセラミックが欠けるリスクがある、二次う蝕や歯周病のリスクがある、治療には歯科医師の知識や技術で仕上がりに差が出るなどもセラミック矯正のデメリット
- セラミック矯正は、虫歯がある人や被せ物が入っている人、審美性の低下を避けたい人におすすめ
セラミック矯正には、デメリットを上回るメリットが多数あります。しかし、セラミック矯正は歯を削る治療のため、後悔を避けるためには、治療への理解を深めたうえでセラミック矯正を選択することが大切です。
南青山矯正歯科クリニックでは、セラミック矯正の実績が10年以上の女性歯科医師が事前の診察・相談から治療、治療後のケアまでをトータルで行っております。
セラミック矯正のことで疑問やご不安などありましたら、まずは診察・相談にお越しください。女性歯科医師が丁寧に対応させていただきます。